新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

株安円高が進んでいます。ー打つ手のない日銀

 今日は今教えている学校の定期試験でした。相当やさしい問題を出したつもりだったのですが、平均点は62点ちょいです。

 最高は92点で最低は41点です。70点台と50点台に分かれてしまいました。相当やさしい問題にして良かったです。ところで、昼頃家に帰って相場を見ると大きく下げて居ました。

 昨日欧米で対ドル100円台をつけたので、今日は相場が下がると思っていました。案の定308円安です。16083円と16000円割れ寸前まできました。

 株安以上に円高が100円ちょうどまで進むとは思ってもみませんでした。この水準では輸出企業の業績は相当悪くなるはずです。

 アベノミックスが円安株高を狙った政策であることは今では明白です。最初は異次元緩和にショックを受けて125円すれすれまで行ったのですが、今は100円割れ寸前です。

 高値から25円近い下げですから1円10億として250億円の為替差損です。もちろん、取引規模が大きければ一時の為替差益は完全に吹っ飛んでしまうでしょう。

 アベノミックス効果を信じている投資家は今ではほとんどいないでしょう。最初は打つ手打つ手すべて当たったのですが、今は逆が起こっています。

 前回の日銀会合で大きな緩和がなかったので、それを失望しての円高株安だと思います。それと国債市場にも変化があっているようです。

 限りなくマイナス金利が進んでいたのが、ここにきて止まったようです。逆にマイナス金利が0金利へと接近しているそうです。

 そうなると、今のマイナス金利国債を買う投資家はいなくなります。ここでも歯車の逆回転が起こっているようで

 先の大戦でも緒戦はイケイケどんどんの快進撃だったのが、いつの間にか泥沼にはまり最後は全てを失ってしまいました。

 アベノミックスからそろそろ3年になろうとしています。先の大戦でいえば敗北が確実になった頃です。ここで政策を転換して講和へ進めばすべてを失わずに済んだのです。

 しかし、当時の指導者は中途でやめることはこれまでの成果を失うことである。どこかで逆転する機会があると言い続けてすべて失いました。

 日銀は先の大戦の指導者ほど頑固でなく、そろそろこれまでの政策評価をしないと大変なことになると考えているようです。投機筋は敏感にそれを感じ取っているのでしょう。

 市場はすでに政策変更を迫っています。しかし、日銀が一旦政策変更の方向を示したら一気に投機筋が襲い掛かってくるでしょう。

 対ドルで円は90円台前半まで1週間もかからず進むでしょう。株価も13000円割れ寸前になります。それを知っている日銀は何とか弱みを見せずに政策変更を行おうとしているようです。

 余りに手を多く打ちすぎたため、一つを変えるとすべてに影響が及びそうです。マイナス金利をやめれば、0金利どころか、プラス金利がどんどん進むでしょう。

 さて日銀がこの困難をどう乗り切るか見ものです。取りあえず9月の会合まで神経質な動きが続くと思います。ただこれ以上の緩和が難しいことだけは事実です。

 明日はポステイングです。