新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

[勇者ギデオン」のことー奇襲の原則は同じ

 今日は日曜日なので教会ネタです。今日は平和聖日とも呼ばれ、特別に平和について説教がなされました。今日はジュニアチャーチの説教担当でした。

 説教の内容は旧約聖書に出てくる勇者の一人ギデオンについてでした。ギデオンは聖書の無料配布で有名なギデオン協会の名前でもあります。旧約聖書では古代の英雄のことを「士師」(しし)と言ます。

 その英雄たちの記録を集めたのが「士師記」(ししき)と呼ばれるものです。イスラエルの王が出現する前にこの士師の時代があったのです。

 ギデオンの時代は、モーセイスラエル民族をエジプトから脱出させ、数十年近く荒野を放浪した後定住した時代です。定住したのはカナンと呼ばれる地方でした。

 そこには先住民がいて、土着信仰としてバアル信仰がありました。定住してから次第にイスラエル民族にも本来のヤハウェイ信仰から離れ、その信仰が浸透していたのです。

 それに怒ったギデオンはバアルの像を打ち壊してしまうのです。そんな時、カナン地方の穀物を毎年奪いにくるミデアン人が今年も襲ってきたのです。

 ミデアン人は強力な軍隊をもっていました。ギデオンに、それを防ぐよう神の使いが呼びに来るのです。しかし、ギデオンは、本当に神がそう願っているのか知るために何回か神を試します。

 しかし、神はそのギデオンの試みに見事答えるのです。ギデオンは神の命令に従ってイスラエルの若者を招集します。3万2千人の兵士が集まったとあります。

 敵のミデアン人は12万の軍隊です。それでも勝手知った自国領内ですから、ぎりぎり対抗できる数です。よく言われるように、防衛戦だと3対1の兵力が必要なのです。

 しかし、神はこの数で勝利すれば、神の力でなく自分たちの力で勝ったと慢心するに違いないと考えます。そこでギデオンは、もし戦いたくなければ帰ってよいと兵士たちにいいます。

 すると三分の二に当たる2万2千人が帰ってしまうのです。神の言葉を無視してもし、現有の兵力で戦ったら士気の点であっと言う間に敗北していたでしょう。

 ところが1万人でも神は多いというのです。そこで、ギデオンにどのような水の飲み方を兵士がするか試させます。口を川の水に直接つけて飲むもの、かがんで飲むものは排除しました。

 立って水を手ですくい飲むものだけを残したのです。ところが残ったのは何と300人だけでした。これで戦ったのです。戦術は奇襲です。平野に陣をしいたミデアン人の陣地の周りを夜イスラエルの300人の兵が囲みます。

 松明の明かりがもれないようカメの中に松明を入れます。そして、角笛を吹き鳴らしカメを一斉に割るのです。敵は少数と侮ってぐっすり寝ていたミデアン人の軍は大きな物音にあわてふためきます。

 そして、同士討ちを始めるのです。12万対300人ですから、敵を見つけるより味方同士で切り合うことになるのです。

 こうして、イスラエル軍はミデアン人の軍を打ち破ります。敵と味方の数の比が大きい場合、しばしば油断してしまいます。その隙をつかれたのです。

 奇襲は敵の油断が勝利のカギです。強い意志を持った小集団が大軍に勝つ典型的な例といえるでしょう。戦国の桶狭間の合戦にも通ずるものがあります。

 明日は家の整理をします。