新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「過ぎ越しの祭り」を知っていますか。

 今日は日曜日なので恒例の教会ネタです。今日は今礼拝で取り上げられている出エジプト記からです。これは旧約聖書の話です。ご存じの通り聖書には旧約聖書新約聖書があります。

 日本でも良く知られたクリスマスは新約聖書のお話です。旧約聖書はキリスト誕生の前に神とイスラエル民族との間で交わされた約束です。

 ところで以前創世記ではヨセフ物語が一番大きな量があると書きました。今取り上げられている出エジプト記はヨセフの亡くなった後のイスラエル民族の話です。

 ヨセフが死んでずいぶんたって、ヨセフのことを知らない王がイスラエル民族を迫害するのです。それでモーセが中心になってイスラエル民族をエジプトから脱出させようとするのです。

 おじさんが若かった頃「十戒」という映画がありました。当時話題になったものです。この映画ではイスラエル民族のエジプト脱出が描かれていました。

 さてタイトルの「過ぎ越しの祭り」ですが、これは出エジプト記12章1節以下の記事です。モーセイスラエル民族をエジプトから脱出させるようファラオに掛け合うのですが、ファラオは認めようとはしません。神はさまざまな災厄をエジプトに送るのですがそれでもファラオは認めません。

 そこで神は最後の災厄がエジプトに降りかかってくるのです。それは国中の初子の命を奪うというものです。ただイスラエル民族だけがその災厄から逃れられるというのです。

 そのためにイスラエル民族はいくつかのことをしなければなりません。まず各家族ごとに子羊を屠り、その肉を焼いて食べるのです、煮ても生でもだめです。

 また酵母を入れないパンを焼いて苦菜を添えて食べるのです。そのため、「過ぎ越しの祭り」は徐酵祭り(じょこうさい)とも呼ばれます。

 酵母を除く祭りという意味です。羊は神への犠牲の捧げ物を意味し、酵母を入れぬパンは出エジプトが急いで行われたので酵母を入れてパンを焼く暇がなかったことの象徴であり、苦菜はエジプトでの苦しい思い出の象徴であると言われます。

 また神は殺した羊の血を二本の柱と鴨居に塗るようにも命じます。その血の印のある家の前は通りすぎて初子を殺さないというのです。

 この場面は「十戒」の映画の中でもありました。とても印象的な場面でした。イスラエル民族にとっては今でも大切なお祭りの一つです。

 神がイスラエル民族に命じたように、今でもこの祭りの週には酵母を入れぬパン、羊の焼肉、苦菜を食べるそうです。そして、この祭りはなぜ行われるのかという子供の問いに親がその意義を聞かせるのです。

 流浪の民となったイスラエル民族が流浪の途中でも祖先の出エジプトを偲んでこのお祭りをしたそうです。明日は「ハドソン川の奇跡」を見に行く予定です。

 来週から学校が始まりますが、このだらけた生活にすっかりなれてしまっているので、大丈夫だろうかと思っています。