新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「シベリア出兵」(中公新書)を読む

 今日は雨の中ポステイングでした。本格的な雨の中のポステイングは初めてです。とても大変でした。それでも何とか無事終わることができました。

 日経平均は300円近い値上がりでした。原油の減産で合意ができたという報道を受けたのようです。このところ株ネタばかりでしたから別のことを書きます。

 最近読み終わったのがタイトルの本です。副題として「近代日本の忘れられた七年戦争」とあります。また帯には「極東ロシアへの侵攻 酷寒の大地で、なぜ七年も戦い続けたのか」とあります。

 おじさんも受験は日本史でやったので、シベリア出兵については知っていました。歴史の教科書ではシベリアに取り残されたチェコ軍団を救出するために各国が共同して出兵したというものです。

 チェコ軍団の救出というのは名目で、本当は反革命軍の支援という目的があったようです。日本だけが他の国が撤退した後もシベリアにとどまったことは知っていました。

 ただシベリア出兵が七年も続いたことは知りませんでした。日清日露戦争日中戦争の間にちょっとした事件くらいに思っていましたが、当時としては大きな出来事だったようです。

 印象的だったのは、すでにこのころから現地軍が自分たちの思惑で東京の政府と無関係に軍事行動を起こしていたことです。

 また日中戦争同様膨大な資金と大きな犠牲を出したのだから何とか得るものがないと戦争をやめることができないという考えがあったようです。

 組織の考え方ややり方というものはすぐにできるのではなく、ある年数を得てそれが定着していくものだと思いました。

 ただ先の大戦時と違って、公然と撤退論や出兵反対論を唱えることができた点が印象的でした。先の大戦時では戦争に反対するだけで逮捕投獄されたものでし。

 シベリア出兵の頃はまだ大正デモクラシーと言われた時代だったのです。一度始めた戦争を終わらせるのがいかに大変かと言うことを知らされました。

 今は「戦国と宗教」(岩波新書)を読んでいます。これが終わったら別の新書を読む予定です。最近バスに乗ってもスマホを見る人ばかりで本を読んでいる人が少なくなりました。読書家のおじさんとしては残念です。

 明日は来週の火曜日から始まる授業の準備をします。来週から授業が始まるので忙しくなります。