「人口と日本経済」(中公新書)を読んで
今日の相場は円安株高だったようです。今日は昼まで授業で午後から相場を見ました。株ネタばかりではおもしろくないので、又本の紹介です。
とにかく、暇な時やバスに乗って居る時は本をよんでいます。この本は話題になったようで、8月刊行なのに9月の段階ですでに4版がでています。
日本中が人口減少に関心をもっているので当然だと思います。サブタイトルは「長寿・イノベーション・経済成長」です。帯には「日本の衰退は必然? 経済学の答えはNOです。」とあります。
経済学の視点から見れば、人口減少は恐れるにたらに足らないという意見のようです。人口減少について不安が高まっているなかなので、結構興味を引かれた人が多かったのでしょう。
詳しくは本文を読まれたら良いのですが、忙しい方にポイントだけお知られしておきます。まず近代の歴史を見て人口が減少したからと言って経済が衰退したということはないということをイギリスを例に述べます。
確かに人口が増加したからと言って経済が成長するわけでもありません。今人口が増加しているアフリカで経済成長が著しいという話も聞きません。
人口のボーナスという言葉がありますが、これは経済基盤がしっかりしている国の場合です。現在の科学技術や工業水準に追い付かない国はいくら生産人口が多くても経済は発展しません。
逆に多すぎる若者人口が失業を招き、さらに若者の失業が政治不安を招き、それが先進国の投資の阻害を招く例fはいくらでもあります。
人口減少が経済の停滞を招くのは現在の経済システムがそのまま残っているからです。つまり現在の経済システムは大量生産大量消費の時代のものです。
大量生産しても少量消費ならモノ余りで価格が下落するのは当然です。大量生産は日本だけでなく中国やその他の国でも同様です。今はどこの生産システムもそれほど変わらないので、必要以上に物が出来すぎると言うことになります。
中国の製鉄会社が鉄を作りすぎるので価格が下落しているのは有名な話です。一方著者は人口が減少してもイノベーションが起これば経済は発展すると言うのです。
日本の文化はみんなで協力して一つの物を作りだしたり、正確精密な物を作りだしたりするのは得意です。しかし、歴史的にみても日本発の発明発見はほとんどありません。
外来の文化文明を日本風にアレンジした場合がほとんどです。そもそも文化の基盤である文字にしても漢字をアレンジしてひらがな・カタカナを作りました。文明開化の時も海外の文化を日本語に訳しました。
もちろんおじさんもその一人です。明日は台風接近なので学校はお休みです。明日はポステイングの準備をします。