新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ロシアへのめり込む危険

 今日はミニハイキングです。以前歴史講演会で聞いたところを歩きました。2時間以上歩いて計算になります。一度も行ったことのない場所なので満足しました。

 さて、余り話題になりませんが、今度プーチン大統領と安倍さんが山口で会談するようです。北方領土問題を話題になるのは間違いありません。

 クリミア併合やウクライナ問題で欧米から総スカンを食っているプーチン大統領にとって安倍さんからの誘いは渡りに船でしょう。

 ただ、反韓・反中は声高く叫ばれるのに、保守系マスコミはロシアに対しては大甘です。ちょっと前まではロシア(旧ソ連)の非道を言い立てたものですが今はそのことをすっかり忘れているようです。

 確かに冷戦時代は対ロシアが最大の防衛問題でした。だから北海道に自衛隊の目が向けられたのです。今は中国との問題があるので西に目が向いています。

 ところで北方領土問題ですが、プーチン大統領が4島全部を返還することはないでしょう。そんなことをすれば、国内世論が承知しないはずです。

 ぽつぽつ出ているのが二島返還論です。これなら以前から何度も話題になったものです。国内世論がこれでは承知しないのでこの案はつぶれたのです。

 保守系派も二島返還論では納得していませんでした。ただ安倍政権は保守派には絶対かかせない存在なので、安倍政権を守るため2島返還でも満足するかもしれません。

 おじさんは基本的にロシアを信じてはいけないと思っています。先の大戦末期の突然の侵攻やクリミア併合・ウクライナへの侵攻など不信感を持つことが多いです。

 確かにクリミア併合やウクライナ問題は遠いヨーロッパの出来事で日本とは関係ないかもしれません。しかし、その国の政治姿勢は現象として現れるのです。

 ロシアは日本との友好を深めることで対中国に圧力をかけることができます。ロシアの日本接近を見て、中国はロシアとの共同軍事演習をもちかけています。

 シリア問題でもアメリカなどはロシアに借りがあります。ISへの攻撃をしてくれるのでアメリカも助かっています。また、トルコもアメリカとの関係が難しくなったのでロシアとの関係を回復しています。

 アメリカの力がこれから伸びることはありません。今日の大統領選挙候補者討論会を見ても、どちらが大統領になっても国内を統一して世界情勢に当たることができるとは思えません。

 今一番漁夫の利を得ているのはロシアです。そんなロシアが日本と簡単に妥協するとは思えません。下手をするとおいしいところだけもって行かれる可能性があります。

 返還は2島だけで、シベリアへの経済援助はたっぷりもらう。残り2島は永遠に返さないということになりそうです。その上欧米諸国からは抜け駆けと言われる可能性があります。

 米中が対立していると言っても環境問題では日本の頭越しに合意をして日本政府をあわてさせています。確かに安倍政権は日本国内では向かうところ敵なしですが、国際政治の中ではどうかと思います。

 まあおじさんがどれだけ心配しても安倍さんはプーチンさんと会うでしょうからどうしようもありませんが。明日は授業です。