新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

二つの補欠選挙ー自民党の勝利か

 今日も日経平均は100円以上の値上がりでした。と言ってもおじさんの持ち株はごちぼちです。さて、今日は日曜日に行われた補欠選挙についてです。

 先日行われた新潟知事選挙と日曜日に行われた補欠選挙与野党対決の選挙でした。結果は与党の2勝1敗です。

 と言っても事前の予想では完勝だったはずです。というより補欠選挙は負けるはずのない戦いだったのです。ですから、与党としても二つの補欠選挙に勝ってもそれほど喜べるものではないのです。

 また二つの補欠選挙は与党内のねじれも表しています。この二つの補欠選挙は決して与党が一枚岩になって戦ったものではありません。

 もちろん野党も一枚岩ではない点は同様です。まず東京の補欠選挙を見てみると、もともと都知事に出た小池知事の後を選ぶものです。ところが候補者は都連の意向に反対して小池知事を応援しているのです。

 都連が押した知事選の候補者は都連が押さなかった小池知事に負けてしまいました。今回の候補者については都連が除名勧告を出しませんでした。その他の都連に意向に反して小池知事を応援した議員には除名勧告を出しています。

 一人だけ除名勧告を出されなかったのですが、当選した候補者は当然都連から言えば除名に値する議員です。ただ小池人気に乗って勝つために除名をあきらめたのです。

 一方福岡の補欠選挙も構図がよく似ています。県連が県連代表の息子さんを推薦したのですが、亡くなった候補者の息子さんが出ました。

 普通候補者が任期途中で亡くなってその親族が立候補するとその候補者を応援するのが普通です。世に言う弔い合戦で亡くなった議員の親族が勝利する可能性が高いのです。

 選挙には物語性(ストーリー性)が必要だと言います。逆に言えば物語を作った方が勝ちなのです。新潟知事選の場合、原発をどうするかという物語を作りました。

 原発関係者以外は当然原発は迷惑だと考えます。そうなると反原発の候補者が有利なのです。東京では人気の高い小池知事の応援者だという物語が出来ました。

 福岡では親が亡くなってその子が頑張っているだから応援してやろうという物語ができました。福岡の野党候補者はインドの大使館に勤務していた方です。

 知名度でいえば問題になりません。ただ選挙期間も短かった割には健闘していると思います。県連が応援した県連幹部の息子さんより多く得票しています。次の総選挙あるいは参議院選挙まで運動を続ければ、インドから帰ってきてよく頑張っているという物語ができます。

 敗北を覚悟でよく頑張ったという物語もできます。今回はお父さんが亡くなって気の毒な息子さんを応援したが、次はインドからわざわざ帰って頑張っている女性候補者を応援してやろうと言う無党派もあると思います。

 新潟知事選や鹿児島知事選で分かるように、今の政権は決して盤石ではありません。しばしば地方の反乱に悩ませれているのです。

 以前も書きましたが、変化は地方から起こります。中央の人には地方の動きが実感できないのです。これも以前書きましたが、明治維新も250年間も続きその基盤も盤石と思われた江戸幕府が地方の薩摩や長州に敗れたのです。

 今の鹿児島と山口です。江戸幕府は伝統を墨守しました。今の安倍政権も伝統への回帰を狙っています。しかし、すでに社会構造も国際情勢も大きく変化しています。

 どんな権力でも長く続けば腐敗します。国民から飽きられてきます。自民党は総裁任期を延長するようですが、政治学の基本の基本をどうも忘れているようです。長ければ長いほど政治権力はその終わり方が悲惨なのは歴史の示すところです。

 民主主義のお手本のようなアメリカでも任期は8年なのです。水曜日と木曜日は仕事が忙しいのでブログはお休みです。次のブログは金曜日になります。