新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

失敗に終わった異次元緩和ーアベノミックスも

 今日はふと思い立って傘の修理に行きました。傘の骨が外れてしまったのです。今頃傘の修理などするところはあるのかと思ったのですが、昨日バスターミナルにその店があるのに偶然気づきました。
 それで修理にもって行ったのですが、何と骨が鉄でなくカーボンだったのでうまくいきませんでした。厳密には何とか骨は修理できたのですが、今度はうまく傘がたためないのです。がっかりでした。
 ところで、さまざまなサイトで異次元緩和が失敗だったことが取り上げられています。どんなに日銀総裁が言い訳しても論より証拠です。
 物価を2%上げると豪語したのにちっとも上がりません。確か2年で上がらなかったら辞任するとまで行った日銀の関係者がいましたが、寡聞にして辞任した話は聞きません。
 武士に二言はないなどというのはすでに死語となっているのでしょう。今回の日銀の政策転換でリフレ派の人の言ったことが間違いであったことが知れ渡りました。
 もともとリフレ派の人の意見は少数意見でした。しかし、安倍政権がこの政策を支持したのです。それがアベノミックスとも言われているのです。
 アベノミックスの最大の肝は、異次元緩和でお金を市中にじゃぶじゃぶ出して、インフレ期待を起こさせるというものです。同時に金利をできるだけ下げて円安に導くのと同時に企業や個人が借金しやすくするというものでした。
 当初は社会に衝撃を与え、円安株高が続きました。消費税引き上げ前は大きく消費が盛り上がったものです。一部企業はこの際と値上げに踏み切りました。
 日銀や年金が株をどんどん買ったので株式も急激に値上がりしました。そのため株式を保有する富裕層の買いも物価上昇機運を盛り上げました。
 ここまでは良かったのですが、すぐ円安は円高にかわり、原油高から原油安へ転換し、中国を始めとする新興国経済が停滞すると一気に消費はダウンします。
 結局異次元緩和は量から質へと変化します。今は誰もアベノミックスを信じてはいません。結局アベノミックスはプラシーボ効果(偽薬効果)しかなかったのです。効くかもしれないという期待だけで株価は値上がりし、現実を見て値下がりしたのです。
 先の大戦と同じでサプライズの奇襲で一定の成果を収めましたらが、その後どう収集するのかが見えませんでした。長期戦略がなかったのです。
 というより、アベノミックスは異次元緩和以外目立った成果がなかったのです。安倍政権は盤石の支持を得ていますが、経済政策は完全に失敗しました。
 宴の後ではありませんが、あの熱狂の株式相場と外為相場の後何も残りませんでした。残ったのは日銀が保有する膨大な国債と株式投信です。年金にも株式が残っています。
 もし円高株安が進行すれば大きな評価損が出るでしょう。企業業績は円安で相当悪くなっています。特に海運電機・鉄鋼など重工業が悪いです。
 国民が支持するので安倍政権はこれから先も続くと思いますが、残念ながら日本経済は衰退を続けるでしょう。物価下落の原因が高齢社会や少子化社会にあり、地方の衰退がそれに輪をかけていることに気が付かない限り物価上昇はないでしょう。
 今年は特に野菜などが値上がりしているので、とてもそれ以外のものにお金を使う余裕はありません。重工業は裾野が広いので多くの従業員に減益の影響がでるでしょう。
 安倍政権は憲法改正などよりしっかり日本経済に目を向けてほしいと思います。明日は礼拝の後墓前礼拝がありその後長老会と行事が連チャンなのでブログはお休みです。