新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

予想で買って現実で売るのかートランプエコノミクス

 先週大きく日経平均が値上がりしたので、今週はどうかと思ったのですが、今日も大きく値上がりしました。とうとうおじさんの持ち株のうち某電機株だけが買値に達しました。
 おじさんの持ち株は日経平均が18000円台にならないとほとんど売買益が出ません。もう少しなのが、某地銀株です。後30円くらい値上がりすれば買い値になります。
 全く見通し不透明なのが某海運株と某鉄鋼株です。某都銀株も買値を大きく下回っていますが、配当がいいので持続です。
 ところで今回の値上がりですが、一番大きいのはトランプ氏の経済政策への期待でしょう。トランプ氏の経済政策を現在段階で分析すると、一つは保護主義です。
 今日の報道ではメキシコとの間に壁を作る政策は実行に移すようです。すべての選挙前の公約を実施するとは思えません。ただ、比較的問題の少ない政策や国民の大半が望む政策は実施するでしょう。
 保護貿易主義もその一つです。沿岸部ではクリントン氏に得票数で負けました。それを内陸部で取り戻しているのです。内陸部では海外に工場が移ったために仕事がなくなりました。
 だから、高い関税をかけたり、TPPのような自由化政策に反対しているのです。これは何らかの形でやらないと投票した国民が納得しないでしょう。
 次が景気刺激策です。一つは日本のような公共事業です。アメリカは国土が広いのでいくらでも公共事業ができます。高度成長期に作った橋や高速道路が傷んでいるのでその改修などもできます。
 ただそのためのお金をどこから出すかです。今のところ国債発行が有力です。そうなると国債の増発ということになりますから、国債金利が上昇します。現実にアメリカの国債金利は上昇しています。
 また今の情勢だとFRBも12月に金利を引き上げるようです。そうなると間違いなくドル高になります。今は円安というよりドル高と言った情勢です。
 ドル高はアメリカ企業の輸出に不利なのでどこまでトランプ大統領が容認するかです。環境問題についても企業寄りの姿勢を見せています。逆にITなどの産業に対しては余り好意的ではありません。
 そうなるとオールドエコノミーの株が上がって、逆にニューエコノミーの株が下がっているようです。実際日本でも金融株や鉄鋼株などが上がっています。
 問題は国内産業を保護し関税を高くして保護主義を取ればアメリカ自身不利になるということです。つまり安い値段で品物が海外から入ってきません。また優秀な移民もトランプ政治を嫌ってアメリカに来なくなる可能性もあります。
 アメリカが保護主義を取って行けば世界経済は後退します。またドル高はトランプ氏の政策に反します、さらには金利上昇は住宅購入などに障害になります。
 1月までトランプ氏がどのような政策を取るのか不明です。全く予想がつきません。今はトランプ氏の政策の一面だけを見て買いが入っていますが、現実の政策が明らかになった時、買えるのかという問題があります。
 おじさんは反トランプですから、先行きに不安を感じています。もうすこし、トランプエコノミーへの期待で円安株高が進めばどこかの段階で利益確定の売りを考えています。
 さてさてどうなることやら。明日は授業です。