「プロトコールとは何か」を読むーおじさんの体験も
昨日は次女から来てほしいとのメールがあって次女のところに行っていました。今日も一日忙しくて今これを書いています。先日から読んでいたのが「プロトコールとは何か」(寺西千代子著文春新書)です。
きちんとしたプロトコールができなければ、他国から相手にされません。どこの国でも大人にはメンツと言うものがあります。メンツをつぶされると時としてけんかになったりします。
プロトコールに反するようなことをすると、国と国との場合自国に対する重大な侮辱とみなされるのです。さすがに戦争にはならないでしょうが、その国が援助を求めてもプロトコールに反するようなことをした国へ援助することはないでしょう。
そのためどこの国でも儀典局あるいは儀典官という専門家がいてプロトコールを取り仕切っています。接客業においておもてなしが最重要課題なのと同じです。
著者は長年に渡って外務省の儀典官について仕事をしたようです。おじさんも、もし今住んでいる町に住んでいただけならプロトコールどころか、外務省の職員の顔すら見ることがなかったでしょう。
しかし、中国の大学に行ったため世界が一転しました。中国の大学と言っても小さな都市の大学なら、おじさんが経験したようなことはなかったでしょう。
まずその大学に赴任してすぐ、その町の大学に勤務する日本人教師の集まりがありました。そこで生まれて初めて外交官に会ったのです。その方は総領事館の文化担当領事でした。
ツマクマは外交官夫人の集まりに呼ばれてお付き合いするようになりました。総領事公邸(ホテルの一室)の呼ばれてお食事をしたこともあります。
赴任して最初の年国慶節のパーティーに呼ばれました。地方政府(市)主催のパーティーで、ドレスコードがありました。招待状はおじさんの大学の外事処(外国人担当課)から来ました。男性はスーツにネクタイ、女性もそれなりの服装とありました。
おじさんはスーツにネクタイ、ツマクマは日本から着物をもってきていましたので着物姿です。プロトコルとは何かという本を見ると、民族衣装はどのように正式な場所でも通用するとありました。(宮中晩さん会でもOK)
その本の通りだとすると日本の民族衣装である着物は最高の服装だったと思います。事実イギリスの総領事館の文化担当領事の人が着物姿を見て、話しかけてきました。
日本の外交官を見るのでさえ初めてなのに、外国の外交官から名刺をもらって、話しかけられるなど思いもかけないことでした。おじさんの町に住んでいたら絶対にありえないことです。
プロトコールの基本中の基本が他国の国旗や国歌に対する敬意表明です。姿勢を正して他国の国歌に敬意を示す姿は見ていて気持ちの良いものでした。
今でもその時の情景を思い出します。もちろん中国側もオーケストラや胡弓で参加国の歌を演奏しました。これも参加者の所属する国への敬意だと思います。建国60年の記念パーティーだったので盛大だったと思います。
明日は久しぶりにのんびり過ごします。