評価の分かれるトランプ政権ー大混乱の序章か
今日は学校の後期試験でした。おじさんの担当する日本語の試験がありました。前期はまだ学生さんにやる気があったのですが、後期は卒業直前ということでやる気のない結果に終わりました。
ところで、いよいよトランプ政権が船出しました。さまざまなサイトでもトランプ政権が取り上げられています。評価するサイトと評価しないサイトに分かれています。
数年前のアベノミックス登場時によく似ています。アベノミックス登場が日本経済を劇的に良くするという意見と日本経済をダメにするという意見がありました。
結論はアベノミックス登場があっても何も変わらなかったということです。今ではアベノミックスが話題になることもありません。本屋さんからもあれほどあったアベノミックスに関する本が見事になくなりました。
今増えているのはもちろんトランプ本です。選挙前にはほとんどなかったのにです。段々トランプ政治が分かってきました。
一つは大統領になっても選挙中と同じスタイルを取るということです。マスコミやワシントンのエスタブリッシュメントを敵にまわして支持を得るというやり方です。
幅広い支持を目指すというより強い支持基盤を維持し続けるというやり方です。そもそも大統領選挙の得票数では300万票近くクリントン氏に差をつけられているのですから。全国的な支持ではこれまでの大統領に比べて低いでしょう。
また最新の世論調査でも歴代最低の支持率です。もちろんトランプ氏自身もそれは分かっていると思います。ここで態度を変えても強い支持基盤が逃げていくだけで、支持が広がるとは思っていないと思います。
これまでの政策を根底から覆しています。貿易ではTPPからの完全離脱、NAFTAについての再交渉です。まずカナダメキシコを相手にするようです。
日本も安閑としておられません。自動車輸出問題を取り上げるようです。今頃と思うのですがトランプ氏にとっては対日貿易が80年代の認識のままなのでしょう。
外交でも極端な政策を取るようです。特に中東ではイスラエルの支持を明確にしました。余りに露骨なので親米の中東諸国も困惑しているでしょう。
またロシアへの余りの肩入れも問題です。ロシアがヨーロッパで強気に出るでしょう。ウクライナ問題でも妥協する気がなくなると思います。
イギリスへの肩入れはEC諸国の反発を招くでしょう。環境問題でも産業界寄りの姿勢をみせています。防衛負担を日本や韓国に求めると言っています。
中国についても一番いやがる台湾問題で台湾支持を明確にしています。台湾にとって一見よさそうですが、中国が台湾に強硬姿勢を取る可能性もあって、余り現状変更を進めたくないのが本音でしょう。
人権外交をやめ実利一点張りで行くとなると、中国が貿易でアメリカの譲歩するなら対中国政策を変更する可能性もあります。
これまでの経験から言えば早急な秩序変更は混乱をもたらすということです。かってアラブの春といわれた中東の変化が大量の難民を生み出し国土を破壊しただけにおわったことを思い出します。
トランプ氏のちゃぶ台返しのような政策は混乱を巻き起こすだけで終わりそうな気がします。次の大統領はその混乱の回復で大変でしょう。明日はポスティングです。