新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

北九市議選結果から

 今日は特段用事もなくのんびり過ごしました。ところで、昨日北九州市議会選挙がありました。北九州市は福岡県にある工業都市で以前は新日鉄の城下町として栄えました。
 おじさんはいささかこの町と縁があるので、この町に関する情報に注意していました。今の市長はもともと民主党出身の代議士でしたが今は自民党も応援しています。
 もともと企業城下町だったので野党系の強いところです。今回の市議選はこれからの政治を予見しているようだったので取り上げてみました。
 本格的には次の都議選が次の総選挙を占うものですが、変化は辺境から起こると言われるとおり北九州市議選も変化の先取りではないかと思ったのです。
 今回の選挙では定数減があったのですが勝利したのは今全盛を誇る自民党でなく公明党でした。2議席増です。都議会では自公の連携が壊れそうです。
 公明党は今回の市議選で実力を自民党に見せつけたとも言えます。先述した自民党は1議席減なのです。民進党現有議席と同じです。
 ところで共産党ですがこちらも1議席増です。もともとこの町は企業城下町ですから昔ながらの工場労働者も多くいます。そのため共産党に対するアレルギーが少ないのです
 ちなみに議席を書いてみますと、自民18・公明13・共産10・民進7です。何と民進より共産党の方が議席が多いのです。共産党は二桁の議席です。
 また次の国政選挙を占うのが維新です。前回は維新人気に乗って3議席を確保し、今回も7人立候補しましたが全員落選です。橋下代表が退いてから維新の力が落ちたと思います。
 共産党の進出はアメリカのサンダース現象に似ていると思います。サンダース氏はかってアメリカでは禁句だった社会主義という言葉を使って大きな支持を得ました。
 以前ならあり得なかったことです。今回の選挙の投票率は39%だったそうです。これも硬い組織票を持つ公明や共産に有利に働いたのでしょう。
 高い支持率を自民党は持ちながら公明・共産両党の合計議席に及ばないのです。自民党が高い支持率に安住して公明党を袖にすると大変な結果になりそうです。
 今回の北九市議選は維新の力が地方では衰えたことを示しています。国政では維新の力を過信して自民党公明党を袖にしようとしています。
 そんなことをすれば自民党議席が大幅に減少する可能性があることを今回の北九州市議選は示しています。もちろん自民党の選対もこの結果は知っていると思います。
 一見盤石に見える自民党政権も実はあやういバランスの上に成り立っているのでは思いました。明日は授業です。