新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本語学校に関する記事を読んで

 今日は一日家で仕事をしました。明日の予習と来週の長老会(役員会)の資料作りが中心です。それと久しぶりに銀行周りをして残高を確認しました。
 ところで今日の朝日新聞日本語学校に関する記事が出ていたのでそれについて書きます。タイトルは「日本語学校急増・過去最高606校」です。
 ただ気になったのが「教育の質 目が届かず」と書かれたサブタイトルです。おじさんは日本語学校ではなく、日本語学校を卒業した学生を対象とした専門学校で教えてきました。
 専門学校でも専門科目と同時に日本語を学ぶのです。前勤務していた学校では日本語の授業の他におじさんが担当していたプレゼンテーションの科目がありました。
 専門科目はコンピューターや経営学などです。確かに専門学校に来る学生さんの日本語能力は低いです。日本語学校で何を勉強したのだろうと思います。
 特に前勤務していた学校はマスプロ教育で700人近い学生がいました。それもネパール人とベトナム人がほとんどです。なぜネパールかと言えば学校が事務所を設けて学生募集をかけているのです。
 現実には留学生の生活は大変です。途上国なので家からの援助は期待できません。しかし、授業料を払って家賃を払って食費などを払うと大変なお金がかかります。
 ほとんどの留学生は来るときもお金を相当使っているはずです。だから学生さんの生活の中心はアルバイトです。授業は午前中で午後アルバイトの時間を保障しています。
 しかし、午前中勉強して午後アルバイトして帰ったらくたくたです。そこから授業の予習復習など無理なのです。教える側も大変です。
 日本語学校には政府からの援助はほとんどありません。学生の授業料だけです。ですから先生の給与を確保するためにはある程度の学生数が必要なのです。
 学校経営には人件費の他に建物の維持費や借入金返済などもあります。日本語学校の教師の場合、専任でも20万円程度です。手取りでなく全て込みです。講師だと時給2000円です。
 昇給も難しいです。学校の運営が厳しいからです。最大の理由は学生からの学費に限度があるからです。大学だと補助金などがありますからその分有利です。
 また誰でも入れると授業が大変です。語学習得には相当な努力が必要です。気の毒なのはネパール人です。帰国しても日本語を使う仕事がほとんどないのです。
 ネパール人の場合漢字がとても苦手なようです。文字の形も向こうはアラビア文字風なのに漢字は直線です。今はネパール人とベトナム人が多いのですがゆくゆくはバングラデシュとかミャンマースリランカ人になるでしょう。
 言語的には中国人が一番日本語を学びやすいです。何と言っても漢字の意味がほとんど同じだからです。おじさんも中国に居た時漢字が読めるのでほとんど生活に苦労しませんでした。
 熟語も結構日本と共通します。しかし、豊かになった中国から日本に留学する学生さんは少ないでしょう。日本語学校の将来もなかなか難しそうです。
 明日は授業です。