真理は些事にやどるーAIIBについての報道から
今日は日経平均が100円以上の値上がりでした。このところ下落していたので自律反発と言ったところでしょうか。話題の東芝は某ファンドが買っていることが分かりました。
このファンドは以前仕手で有名だったところの流れをくんでいるようです。今の経営状況で東芝が大幅高になるのは普通に考えればおかしいです。
しかし、仕手筋にしてみればだからこそおいしいのです。もしこの流れに乗ってくる個人投資家などがあれば、うまく売り抜けることができるからです。案外おもしろいと思って買いに入る投資家が狙いでしょう。以前東電でそれに近いことがありました。
さて、今日は新聞の小さな囲み記事からです。お忘れになった読者の方も多いと思いますが、以前中国主導のAIIBが結成された時大きな話題になりました。
大した国が参加しないだろうと見られていたのに、イギリスが参加したので雪崩を打って参加国が増えました。日本のマスコミは冷ややかに見ていたのです。
多分すぐ解体するだろうというのが大方の見方でした。それどころか、AIIBなど存在したことさえ日本人の大半は忘れていました。
ところが今日意外なニュースが出たのです。何と日本が力を入れているADB(アジア開発銀行)の加盟国をAIIBが抜いてしまったのです。
日本では中国経済崩壊論が盛んです。しかし、現実の国際政治では中国主催のAIIBに参加する国が増えているのです。以前結構沢山の国がAIIBに参加した時、日本の論調は所詮バスに乗り遅れるなとあわてて参加しただけだというものでしが。
もしAIIBに将来がないなら、この1年間で分かったはずです。そうなれば、脱退する国こそ出ても、参加する国はほとんどないでしょう。
仮にあったとしても数か国にとどまるはずです。しかし、現実には今回発表された国を入れると70ケ国になったのです。
先進国で最後まで残っているのは日米です。トランプ大統領はビジネス出身ですから、自国に有利になるとなれば、日本の思惑など関係なくAIIBに参加するでしょう。TPPをあっさり蹴ったくらいですから、AIIBに参加することを全くちゅうちょしないと思います。
案外日本のマスコミが予想したのと反対に日本だけが世界の趨勢から取り残される可能性もあります。アメリカが参加した後に、のこのこ参加を申請しても、冷たくあしらわれるだけでしょう。
以前書いたようにインド軍の装備は結構ロシア製のものが多いのです。もちろんパキスタンは中国よりです。日本は世界中から好かれている、中国は世界中から嫌われている、だから皆日本の味方をしてくれると考えるのは極めて危険です。
国際政治において国民感情は余り計算されないのです。非情な国家の論理で動くのです。明日は考古学講演会に行くつもりです。