新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

ICU(国際基督教大学)の思い出

 昨日は授業の後ポスティングの準備で大変でした。しかし、ポステイングの仕事も本業が忙しくなったので終わりにします。厳密には8月9月の学校が休みの時にスポットで仕事が入るかもしれません。
 明日はいよいよ新しい仕事先へ挨拶に行きます。同時に仕事の打ち合わせもあります。初めての仕事なのでどきどきします。69才になって全く初めての仕事をするとは思いませんでした。
 日経平均は大きく値上がりしていました。対ドル相場が110円なので円安株高のパターンが変わってきているのかもしれません。某電機株の配当金が来ていました。投資額に比べればずいぶん率がいいです。定期預金ではおよそ考えられない額です。
 さて秋篠宮家の長女の方がご結婚なさるようですが、お相手が同じ学校の学生さんだったそうで、世上ではICUが話題になっています。
 皇族と言えば学習院が定番だったのに秋篠宮家の二人の方がICUに行ったのですから注目されて当然です。おじさんが最初にICUのことを知ったのは50年以上前のことです。
 英語が得意だった次兄がここを受けたいと言い出したのです。次兄は実際おじさんが通った某公立大学の外国語学部を受験しました。次兄は高校のESSの部長をしていました。
 結局受験しなかったのですが、ICUの試験が独特なものであることはその時知りました。その後ある進学校に勤務していた時ICUを受験したいという生徒さんが現れました。
 校名にキリスト教とついている縁でクリスチャンのおじさんが希望者を指導することになりました。その時初めてICUの試験問題を見たのです。およそ高校生が見たことのないレベルの高い文章でした。
 たとえばギリシャ芸術とか西洋古典文学とかに関するものだったりです。この大学がリベラルアーツを標榜するだけはあります。
 おじさんの指導はこの大学向けのものでした。問題を読んで各自で答えを発表し合うのです。ここまでなら普通ですが、なぜその答えを出したのか、またその答えを出した根拠は本文のどこにあるのかを発表し合いました。
 それだけではなく出した答えと違う答えの生徒とお互いに討論するのです。もちろんおじさんはおじさんで答えを考えてきています。赤本に答えはあるので最後はそれを参考にしました。
 事前の予習なしには討論に参加できないので冷やかしで受験しようと思っている生徒はすぐこなくなりました。毎年合格者を出しました。それが校内で知られて、ICUを受験したければおじさんの指導を受けなさいが合言葉になりました。
 ICUに校名にキリスト教が入っているように、キリスト教の知識がある方が絶対に有利な問題でした。別にICUがキリスト教を宣伝しているわけではなく、ヨーロッパ文明やアメリカ文明はキリスト教抜きには語れないからです。
 ある問題で「経済におけるマタイ現象」という言葉がでました。これは聖書の「豊かなものは益々豊かに貧しいものはますます貧しく」という言葉を経済に当てはめたものです。キリスト教学校ではマタイの言葉は普通に知られていますので、有利だと思いました。
 もちろんこの進学校以外でICUの受験者はいませんでした。別の学校に転勤した後はICUとは全く無縁になりました。退職後東京に行った際ICUのキャンパスに行きました。
 知られていないことですが、ICUのキャンパスにはICU以外に東京神学大学ルーテル学院大学があるのです。おじさんが見学に行ったのは東京神学大学の方です。
 三鷹にあってとてもきれいなキャンパスでした。もちろん当時は皇室の方もおられないのでのどかで静かな雰囲気でした。ツマクマがもうすこし若くして亡くなっていたら間違いなく東京神学大学編入して牧師になっていただろうと思います。
 明日は仕事が忙しいのでもしかしたらブログを休むかもしれません。その後土日も忙しいのでこちらは間違いなくブログを休みます。