サウル王に選ばれるーその選出方法は
今日は日曜日なので教会でした。礼拝後の行事としては壮年会がありました。壮年の人が集まってテキストを読み話し合いをするのです。
教会のシンボルとしての十字架の話でした。今日のブログのネタはサウルという人がイスラエルの王に選出された話です。出典はサムエル記上⒑章20節以下です。
もともと古代イスラエルには王はいませんでした。何か大きな戦争などがある時は指導者である士師(しし)を選び、脅威が去ると士師は元の人に戻ったのです。
軍事上の指導者と別に国の精神的指導者が預言者でした。予言ではありません。こちらは将来のことを伝えるという意味で、預言の方は言葉を預かるという意味です。
サムエルは人々の強い願いに押されて王を選出することにするのです。まず12部族から一部族を選び、次にその中の一支族を選び、さらのその中の一人を選んだのです。
そうして選ばれたのがサウルでした。彼がイスラエルの初代の王となります。今日のタイトルはそれではどのようにして王を選出したのかです。
神意によってえらばれたということになります。神意であるからこそ権威があり、人々を納得させることができるのです。具体的にはどんな方法でしょう。
聖書では「ベニヤミン族がくじで選びだされた」とあります。古代では神意はくじによってあらわされると考えられたのです。現在のような推薦とか選挙ではないのです。
他の有名な例が巨大な魚に飲まれるという体験をしたヨナです。旧約聖書のヨナ記に出ています。神様の命令に背いたヨナは船で逃げようとします。
その時大嵐になって船は難破寸前になります。その原因を探るために人々は「さあ くじを引こう。誰のせいで我々にこの災難がふりかかったのか、はっきりさせよう。」と言うのです。
ヨナがくじを引き当て、人々は災難の原因がヨナであることを知ります。結局ヨナは海に放り込まれるのです。このように、死ぬか生きるかのように危機にあってもくじで原因を探っています。
ここでも神意がくじによって示されると考えられているのです。新約の時代になっても同様です。最初の使徒の中でユダがキリストを裏切ります。
候補者は2人いました。主に「この二人のうちのどちらをお選びになったのかを、お示しください。」と祈ります。そして「二人のことでくじを引くと」とあります。
選ばれたのはマテイアという人ですが、12使徒になったのにこの人はここの箇所しか名前が聖書に出てきません。
いずれにしても旧約の時代は王を選ぶために、新約の時代はキリストの弟子を選ぶためにくじを使ったのです。現代とずいぶん選出方法が違いますね。
明日は中学の仕事です。今週で中学の仕事も夏休みに入ります。次は9月からです。