なぜ物価は上昇しないのか。
今日はだらだら過ごして今頃これを書いています。今日の株式相場は123円高です。さすがに日経平均20000円割れはなくなりました。
対ドル相場も112円台ですが少し円安に振れました。ところで今日の日銀の発表では物価上昇率が目標を下回ったので目標達成の期限を1年延長したようです。
もちろん今後も金融緩和政策続けるようです。黒田総裁も最初は自信たっぷりだったのですが、4年も経過して全く先が見えないので落ち込んでいるようです。
黒田総裁によれば物価が上昇しないのはデフレ意識が根強いからだそうです。今失業率も低下し雇用情勢も好転しているので、賃金上昇、商品値上げ、物価上昇へと好転すると主張しています。
年金生活者であるおじさんからすれば物価が上昇しては困ります。高齢者の数が全人口の25%近い現在においてシニアは物価上昇など全く望んでいません。それにシニアは最低限度の商品しか買わないのです。
おじさんたちが若かった頃経済も右上がりで賃金もどんどん上がりました。結婚して子供も生まれ、家を建てたので沢山買い物をしました。
今は食料品以外買うこともありません。自動車も、もう一度買い替えるか考えています。後10年もすれば団塊の世代が自動車を手放すでしょう。新規購入どころか買い替え需要も激減します。
田舎だと一家に車が2台とか3台あります。この需要がなくなるのです。衣料についても以前はスーツが必要で何年間に一回買い替えていましたが、年金生活ではスーツも不要です。
このように日本は超高齢社会で需要が以前に比べて相当減退しているのです。一時流行したシニアの旅行もまもなく減少するでしょう。子供が98万人しか生まれないのですから、将来需要が拡大する見込みはありません。
若者も非正規社員では物をどんどん買うわけにはいきません。つまり物価を上げようにもこれだけ需要がなければ上げれないのです。
非正規社員や年金生活者の増大はそもそも購買力を以前に比べて大きく減少させました。大規模な金融緩和で銀行の利息が減少しました。逆説的ですが、銀行利息が大幅に上昇したら預貯金を多く持つ年金生活者が物を買うかもしれません。
大規模な金融緩和は供給側には有利ですが、需要者である庶民には不利です。また将来の社会保障への不安から買い物を控えていると言います。
しかし、消費税引き上げは再度延期のようです。結局日銀の政策をいくら続けても物価上昇はありません。無理に物価を上げれば、物が売れなくなるだけです。
上に政策あれば下に対策ありです。おじさんも今の年金を下がったり、物価が上がってきたら物を買うのを控えます。一日家にこもってお金を使わないようにするだけです。
結局物価が上がらないのは需要がないのに供給が多すぎるのです。しかし、供給を減らすということは企業業績を下げ雇用を減らすことになりますからできません。
このままずるずる限界まで異次元緩和を続けて最後に破たんするしかなさそうです。先の大戦でもじり貧を怖れてドカ貧を招きました。歴史は繰り返すのでしょう。
明日は家事にいそしみます。