新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国がEVを目指す理由ー一石四鳥

 今日の株式相場は大きく反発したようです。始まりは小安かったのですが、時間の経過とともに大きく上げています。このところ株ネタばかりだったので、ほかのことを書きます。
 今世界中でガソリン車から電気自動車への転換が叫ばれています。世界最大の市場と言ってもよい中国も電気自動車EVに大きく舵を切りました。
 中国にとってガソリン車から電気自動車への転換は4つのメリットがあるのです。最大のメリットは環境の好転です。ご存じの通り中国は大気汚染に苦しんでいます。
 大気汚染の理由の一つが排ガスです。これが緩和されれば大気汚染がずいぶん改善されます。その点電気自動車は排ガスがないので環境にやさしいです。
 次が技術の問題です。ガソリン車の技術については行きつくところまで行っています。そしてその技術は先進国がもっています。どんなに中国ががんばっても追いつくのは難しいでしょう。
 日本の場合自動車会社の関連企業の技術も高水準です。中国の場合自動車会社が技術水準を上げても関連企業の技術が日本並みになるのは難しいでしょう。
 電気自動車の場合、まだ突出した技術を持つ国はありません。スタートラインがほぼ一線なので、中国も参加する余地があるのです。
 第三は第二と関連しますが、巨大な市場である中国で電気自動車技術が成功すれば、それが世界に基準になります。ガソリン車の場合絶対に無理でも中国の技術者を動員すれば、かなり良い線まで行けます。
 第四は途上国としての問題です。実は中国にいた時感じたのですが、中国ではガソリンスタンドがとても少ないのです。日本だとちょっと道を走ればすぐスタンドがあります。
 おじさんのいた町は中国でも大きな方の町でしたがずいぶんバスで走ってもガソリンスタンドがほとんどないのです。ちょっと郊外に行けばそれが顕著になります。
 郊外のキャンパスではオートバイはほとんど電動でした。というのはキャンパスの近くにガソリンスタンドがないのです。農村だと大変です。
 その点電気自動車だとスタンドがなくても充電できます。ガソリンスタンドだとガソリンを大型タンクから小分けしてスタンドに配って回らなければいけません。
 電気の場合、電気の充電スタンドはガソリンスタンドを作るより安くできます。また、設備の安全性も格段に高いです。
 以上述べたことを考えれば中国こそ電気自動車普及に適した国なのです。後30年くらいしたら中国で走っているのは皆電気自動車ばかりになっているでしょう。
 残念ながらおじさんはその頃まで生きていないので見ることはできません。明日は中学の仕事です。