新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

NHKクローズアップ現代の衝撃

 今日は専門学校の授業でした。学生さんは相変わらずです。卒業が近いのですが、進路が決まらない学生もいます。大学進学するにしても、別の専門学校に行くにしても多額の学費が必要です。
 必要なお金は日本人でも大変なのに外国人留学生にとってはさらに大変です。今日のクローズアップ現代のタイトルは「ベトナム人犯罪急増の裏側でー留学生の窮状」です。
 朝新聞の番組欄でこれを見て学校に行ったら教務主任から全く同様の話を聞かされました。おじさんの勤務する専門学校を卒業した学生の話です。
 数年前に卒業した学生なのでおじさんは知りません。その学生は別の短期大学へ進学しました。進学が決まって入学金と前期の授業料を納付しました。
 と言っても前期分の授業料を月払いにしてもらったのです。短期大学の方では安心して2年間の滞在ビザを出しました。
 すると4月分の授業料だけ払ってすぐ短大から姿を消して別のところで働いていたのです。しかし、2年が過ぎたので完全に不法滞在になりました。そして先日逮捕されたのです。
 おじさんの勤務する専門学校を卒業していたので、関連調査として教務主任が任意の事情聴取を受けたそうです。昨日のゆうがた警察が来て覆面パトに載せられて警察に連れていかれたそうです。
 調書に署名捺印して帰されたそうです。そういえば昨日教務主任が呼ばれていた時間おじさんの携帯にもある県の警察署から電話がありました。
 もしかしたら、今留学生に日本語を教えているので何か関連があると思って電話したのかもしれません。おじさんが勤務した時期とその元学生が在学した時期が重ならないのでおとがめなしになったのでしょう。
 今日の朝関係書類を学校まで警察がもってきました。在籍した当時の学籍簿関係です。ベトナム人留学生の中には滞在ビザを貰った瞬間姿を消すケースがあるのです。
 ほとんどの場合、授業料を月払いにして4月分だけ払ってビザを貰い雲隠れするのです。それだと数万円で最低1年の滞在ビザが手に入るのです。
 人手不足を移民でなく実習生や留学生に頼る弊害が出ています。日本では昔から実態を表す言葉を避けて別の聞きやすい言葉にします。
 戦前であれば、撤退を転進、全滅を玉砕と言い換えました。戦後は戦車を特車、敗戦を終戦と言い換えました。今外国人労働者を実習生、留学生と言ってうまくカモフラージュしているのです。
 今日本にいる留学生のかなりの部分が出稼ぎ留学生だと思います。ネパールやスリランカなどの留学生が増えていますが、日本にいる留学生が本国に帰っても日本語能力を活かせる仕事はほとんどないでしょう。
 留学生を教えながら国策の被害者だという気がしてなりません。もし留学生30万人計画を20万人にしたら強制帰国の学生や学校から失踪する学生が激増するでしょう。
 明日も専門学校の授業です。