新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

宗教と世襲ーキリスト教の場合

 今日は日曜日なので教会でした。教会が終わってから、いろいろしているうちにブログを書くのが遅くなってしまいました。今日の説教は先週おじさんがブログで書いたヨセフの信仰についてです。
 先週と同じではおもしろくないので最近読んだサイトに関連してブログを書きます。そのサイトでは日本の社会では世襲が生きていると書かれていました。
 政治家の世襲は良く知られています。企業についても日本を代表するトヨタのような大会社でも創業者一族が社長を務めています。
 世襲から離れても出光のように創業者一族と現在の経営者の間で問題が起こったりしています。宗教界でも最近大きな話題になっている某神社の姉を殺害した弟の例もあります。
 お寺の場合もほとんど世襲になっています。男性の場合であれば問題なく住職に決まりますが、女性しか子供にいない場合、時には養子さんをもらって世襲ということもあります。
 以前勤務した高校の教え子がそうでした。女性しかいなかったの養子さんを貰ってお寺をついでもらったようです。お寺の場合よくその話を聞きます。
 ところでキリスト教の場合はどうでしょう。まずカソリック教会ですが、こちらは世襲ということはありません。そもそもカソリックの神父さんは家庭をもたないので、跡を継ぐべき子供がいません。
 所属する修道会などの命令であちこちの教会を転勤することになります。プロテスタントの場合でもおじさんの所属する日本基督教団ではほとんど世襲はありません。
 そもそも教団の教会はそれぞれの教会が牧師を招へいすることになります。牧師の子供が牧師になっても、親の教会の牧師になることはまれです。
 もちろん全く例外がないわけではありません。関西に住んでいたころ通った教会が親子で同じ教会の牧師をしていました。ただあまり長く続かなかったようです。
 バプテスト教会の場合は世襲になりやすいです。バプテスト教会の場合、教団のような牧師検定試験があるわけではありません。
 各個教会がその人を牧師としてふさわしいと考えれば牧師として採用してよいのです。極端な場合、ご主人が牧師で亡くなったので、奥さんが牧師として認められることもあるそうです。
 以前某大学の神学部に聴講生として行った時、神学部の学生として牧師さんが来ていました。牧師になってその後何年かして神学部に勉強に来ているのです。
 普通は神学部を卒業して牧師になるのです。教団の場合でも牧師の奥さんや信徒の役員などが神学部に入学する場合、推薦で選考できる制度ができました。
 しかし、それでも神学部を卒業して牧師検定試験に合格して初めて牧師と呼ばれます。厳密には伝道師でして、それを何年かやって正式な牧師になれるのです。
 キリスト教の場合教会の規模も小さく、牧師の資格を得るのも大変なので親も自分の子供を牧師にしようとは思わないようです。今回問題になった神社などは収入が相当あるので世襲なのでしょう。
 教会の場合日本一の教会でも予算規模は数千万円です。規模が大きいと一人ではまわらないので副牧師を雇います。そうなれば、その副牧師の給与も出さねばならないので、牧師の収入は企業の課長クラスくらいしかだせないでしょう。
 ほとんどの日本のキリスト教会の予算規模は1000万円以下それも500万円前後がほとんどです。世襲してまでやるような経済的メリットはないのです。
 明日は中学の仕事です。来週の木曜日で中学の仕事は終わりです。金曜日は終業式なので仕事はありません。