新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本語の品詞に思う

 昨日は授業の後いろいろあって、ブログを書けませんでした。昨日の相場はとうとう対ドルで108円台に突入しました。その割には株式相場の値下がり幅は小さいです。
 円安株高相場は完全に終わったようです。為替相場と株式相場の関連性が薄くなりました。株ネタばかりではつまらないので、別のことを書きます。
 今中学の授業では品詞をやっています。ご存知の通り国語では橋本文法に従って品詞を10に分けてやりますが、日本語教育ではこのような分類はしません。
 動詞は教えますが、文法の未然連用終止連体仮定命令と言った分類はしません。形容動詞も日本語教育では「な形容詞」といいます。普通の形容詞は「い形容詞」です。
 もちろん五段活用とか下一段活用と言った考え方もしません。ちなみに終止形は日本語教育で基本形といいます。ところで言語はどのように発達したのでしょう。
 言語は文化の一部なので、その言語を使う地域の文化と関係します。日本では四季があるので、細かい自然に関する言葉があります。雨が良く降るので雨に関する言葉が多いです。
 雨の他に時雨・春雨・五月雨・秋雨・霧雨・梅雨などです。驟雨と言った言葉もあります。天気雨ともきつねの嫁入りと言った言葉もあります。
 砂漠地域ではせいぜい雨一語でしょう。英語も同様です。日本語の成立を考えた時、どの品詞が始めにできたのでしょうか。マンモスを狩りしていたころを考えると良く分かります。
 まず名詞マンモスと狩りという動詞が必要です。次に大きいとか小さいとかいう形容詞も必要でしょう。形容詞には赤いとか青いとか言った色を現す言葉もあります。これも必要です。
 次に副詞も必要になります。ちょっと前とかずっと後と言った細かい表現には副詞が必要です。ばらばな文章をつなぐ接続詞はそうとう文化が発展して出てきたことばでしょう。
 逆に感動詞などは早くからあったでしょう。そもそも言語は叫びから発生したと言われます。動物も叫び声でいろいろなことを伝えます。愛の叫びとか危険を知らせる叫びとかです。
 助動詞もかなり早くに発生したと思います。否定の助動詞がないと困ります。行きたくないと言わなければ困るからです。現在形に対して過去の助動詞も必要です。
 助詞はなくても結構意味が通じるので後になって出てきたと思います。一番遅くできたのが連体詞と形容動詞でしょう。
 文法と言うと無味乾燥な気がしますが、文法があったからこそ人間は文化を後世に伝えることができたのです。明日は日曜日なので教会です。司式をします。