新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

やはりしたたかな北朝鮮外交

 昨日の株式相場は前日のアメリカの値下がりを受けて下げました。その後アメリカ市場は再び300ドル越の値上がりです。相場は全くどうなるか分かりません。
 ところで、昨日韓国でオリンピックが開催されましたが、北朝鮮の動きは注目されます。金委員長は日本では頭のおかしい若者くらいにしか思われていませんが、なかなかしたたかだと思います。
 今回のオリンピックにも自分の妹を派遣しています。北朝鮮では血縁が一番重視されます。そもそも金委員長の権威の源も金日成氏の孫であることにあります。
 世界一の世襲国家なのです。それでも身内だからと言って誰でも信じられるわけではありません。事実異母兄を暗殺しています。
 しかし、報道などを見ても実妹だけは信頼しているようです。そのことは世界中が知っています。もちろんおじさんも知っています。
 その実妹と長老を韓国に派遣しているのです。韓国の文大統領もそのことは十分知っています。文大統領としては何か外交で成果を上げて支持を高めたいと思っているはずです。
 もちろん金委員長もそのことは先刻承知です。文大統領と差しで話し合うためには、文大統領が信頼できる特使が必要です。そこで実妹が出てきたわけです。
 今日の報道では南北首脳会談の提案がなされたようです。取りあえずオリンピック中の北朝鮮攻撃はないでしょう。また南北首脳会談中は米嫌軍事演習も延期になると思います。
 ポーズであっても北朝鮮は対話を求めているのですから、アメリカや日本の無碍にはできません。朝鮮半島問題の一番の当事者は韓国です。
 韓国が対話を求めているのに、アメリカが一方的に攻撃すれば、国際世論はアメリカを非難するでしょう。今北朝鮮は四面楚歌状態なので、ここで韓国を懐柔して、有利な立場に立とうとしています。
 このあたりの駆け引きが北朝鮮の場合上手です。今の状況は北朝鮮にとって何のデメリットもありません。北朝鮮の出方がポーズだと思っても、相手から対話を持ち出しているのに、韓国としても無碍にはできないのです。
 さてさて韓国はどうでるのか。下手をすると日米と韓国の間に溝ができるかもしれません。それこそ北朝鮮の狙いなのでしょう。
 つくづく外交問題は難しいと思いました。明日は日曜日なので教会です。