今日は専門学校の授業で、その後映画を見に行きました。学校から車で10分くらいのところに映画館があるのです。以前からみたいと思っていた映画です。
原作は文庫本になっていました。中国唐の時代です。
空海と白
楽天がともになぞ解きをするという想定です。
狂言回しとして黒猫がでるのですが、これが案外主人公ぽいのです。
おもしろいことはおもしろかったのですが、知人に勧めるかといえばそれほどでもありません。底流に白
楽天の作った有名な「
長恨歌」があるのです。
というより、
玄宗皇帝と
楊貴妃の恋の物語をしらなければ余り楽しめません。
長恨歌は高校の漢文で学ぶこともあるのですが、内容をすべて覚えているわけではありません。
ちょうど日本人が西洋絵画を見ても聖書や
ギリシャ神話をもとにして描かれた絵だと絵の意味が分からないのに似ています。
竹取物語を中国人や
アメリカ人が見るような感じです。日
中合弁の作品のようですが、中国人なら
長恨歌を知っていますので、映画を見ても分かりやすいと思います。
たとえば、
楊貴妃は高力士によって、殺されます。それは皇帝の近衛兵が
楊貴妃の処刑を求めたからなのです。絹の布で絞殺したとされます。そんな場面があるのですが、日本人にはピンとこないでしょう。
阿倍仲麻呂は
李白などと言った当代一流の詩人と交流し、宮中でも高官に任用されたインテリ中のインテリ、文化人中の文化人なのです。
およそユーモラスな雰囲気の
阿部寛に合いません。重みが余り感じられないのです。
李白も確かに酒好きでしたが、詩仙とまで呼ばれた雰囲気が映画の登場人物には感じられません。
まあ娯楽作品としては楽しめますが、前述したように真剣にみるほどのものもありません。
空海も宗教者としての雰囲気に乏しいです。
そのうち映画評もでるでしょうが、55点と言ったところです。サイトで
ペンタゴンレポートという映画が上映されるようですが、こちらを期待したいです。明日も専門学校の授業です。