新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

北朝鮮問題をめぐる4すくみー内部に問題を抱える4国

 今日は日曜日なので教会でした。今は受難節です。来週から受難週に入ります。イースターは4月1日です。今日の説教はゲッセマネの祈りについてです。
 キリストが自分の死を予感してゲッセマネの園で祈るのですが、キリストに従った数名の弟子以外は皆寝込んでしまうという記事です。
 日本人にはほとんど知られていない箇所なので、別のことを書きます。国内では森友文書をめぐって政局になっていますが、目を海外に向けると北朝鮮をめぐって大きな変化が起ころうとしています。
 ただ当事国の日本・韓国・米国・北朝鮮ともに内部に問題を抱えています。日本の場合は言わずと知れた森友文書問題です。100か所以上の改ざんがあったのですから、その責任は重いです。
 下手をすると内閣が吹っ飛びかねない状況です。内部の目を外部に向けて批判をそらすのは政治家の常套手段です。おまけに米韓とも北朝鮮と首脳会談の約束を取り付けました。
 日本だけが取り残された形です。ですから2国の先手を打って日朝協議が成立すれば、森友文書問題もそれで目立たなくなります。
 もちろん今の状況を北朝鮮も知っています。当然日本が首脳会談を求めれば、過大な要求をしてくるでしょう。たとえば拉致問題は棚上げ、順次協議する形にして、戦後補償をどうするかに焦点をしぼるでしょう。
 そうなれば、安倍政権もやすやすと相手の手に乗るわけにはいきません。北朝鮮としては日本を孤立させることで米韓と日本を分断することもできるわけです。
 韓国も北朝鮮と会談をしますが、北朝鮮が簡単に非核などと言った微妙な問題に対応してくるとは思えません。韓国の場合、国内的にも景気が低迷しており、また北朝鮮との協議に反対する勢力もあります。
 もし、会談をしても大きな成果を残せなければ失望が広がり、文政権の支持も落ちるでしょう。アメリカの場合も北朝鮮との首脳会談は歴史的にも初めてです。トランプ大統領は歴史に名前を残すことができます。トランプ大統領北朝鮮を驚かすような即断即決をしました。
 これで先手を打ったと思っているでしょう。しかし、国務長官の解任、新しい国務長官の外交手腕の不確実性、対北朝鮮専門スタッフの欠如などこちらも問題が多いです。
 当事者の北朝鮮アメリカが思いがけず会談に応じたので動揺しています。とにかく何をするか分からないトランプ大統領ですから、金委員長が会談の場でたじたじになる可能性もあります。
 また反米一色で来たのに、ここに来て突然米朝首脳会談となると国民もどう受け入れてよいか困惑します。国内にも米朝首脳会談に不満を持つ勢力があるはずです。
 さらにはもし米朝首脳会談が不調に終わったら、それこそ対北朝鮮軍事行動が発令される可能性もあります。対外的には対話を行ったが相手が受け入れなかったと説明がつきます。
 さりとて、非核化に同意すれば軍部が黙っていないでしょう。国内・国際両方とも情勢が混とんとしてきました。5月には結論がでるでしょう。
 今年の夏は内外とも暑い夏になりそうです。それが相場にどう影響するか心配です。明日は中学の最後の仕事になります。