新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

無いことの有利性ー中国とインドの興隆

 今日は一日のんびり過ごしました。午前中は読書三昧、午後はテレビでプロ野球観戦です。ひいきのチームが勝ったので満足です。
 さて、今日は老荘思想から現代経済を考えるという話です。「その無に当たりて器の用あり」という言葉があります。これは、中身がないからこそ、器としての有用性があるというのです。
 本来は無いという余りよくないという意味になります。不足というは皆が嫌がることです。現代社会でも物がないということは貧しさということになります。
 しかし、逆に無いということが有利に働くこともあるのです。中国が世界一のキャッシュレス社会になりつつあるのは、通貨の信頼性がないからです。
 偽札が横行して大変なので、皆現金を持ちたがりません。また、高額紙幣がないこともキャッシュレス社会を招きました。インフレが進んでいるのに、最高額紙幣は100元(1700円)です。
 これでは一万元(17万円程度)現金でそろえると紙幣が100枚必要です。不動産などを購入するとなると大変な量になります。
 また、電気自動車が普及する理由にガソリンスタンドが極めて少ないことがあります。広大な地域に日本並みのガソリンスタンド網を展開するのは不可能です。
 しかし、電気はよほどの田舎でなければ通じています。おじさんが中国にいる時も、大学構内では電動バイクだらけでした。
 市内から離れたところにキャンパスがあるのでスタンドなどないのです。そのキャンパスは新しく開かれた地区にありました。
 電気はもちろん来ています。ですから充電機さえあれば動くのです。日本ではガソリンスタンドが沢山あるので、電気自動車に転換する必要がないのです。
 インドの場合もスタンドの数が地域の広さに比べて少ないと思います。日本の戦後すぐは、空襲で工場設備がほとんどすべて破壊されたので、最新の設備を導入することができました。
 また、最新の技術を導入することができたのです。北朝鮮ももし開国するなら、最後のフロンティアとして多くの国が入ってくるでしょう。
 教育水準が高く、低賃金でも働いてくれる多くの労働者がいます。また、豊富な鉱物資源が眠っています。また韓国・中国という工業先進国がすぐそばにあります。
 この両国は絶対的な人手不足です。もし、経済制裁が解除となれば、一斉に労働力を導入するでしょう。世界は政治状況でどう変わるか分かりません。
 今何もないからと言って、いつまでもその状態が続くわけではありません。後10年後世界はどのように変わっているか全く不透明なのです。
 一つだけ言えることは人口減少国家で栄えた国はないということです。茹でガエルのように、日本は気持ちよい状態の中で、だんだん茹で上がっていまうでしょう。
 明日は日曜日なので教会で教会です。