人口減少社会の未来ー日本のジレンマ
今日は仕事が休み(運動会の代休)だったので、あちこちうろうろして過ごしました。ところで、昨日のNHK特集は人口減少についてでした。
内容は大きく二つに分かれます。一つは高齢者の雇用です。中国地方のある市では老老介護介護が進んでいます。個人レベルでなく老人ホームでそれが行われているのです。
ある高齢運転手は高齢者を乗せていくバスの順路を間違っていました。また、別の老人ホームでは新しく運転手を雇用しようとしてもその人が安全マニュアルを覚えられないのです。
また勤務シフトを忘れて帰ろうとする高齢者もいました。しかし、この市では高齢者を雇用しないと老人ホームが成り立たないのです。
そういえば、コンビニはもちろん、飲食店やマクドナルドでも高齢者の店員さんをよく見かけます。70歳代どころか80歳代ではと思われる店員さんもいます。
しかし、いずれ高齢者も引退するでしょう。地方都市では高齢者すらいなくなる可能性があります。一億総活躍社会といっても限界があります。おじさんも働けるのは75歳くらいまでだと思います。
非常勤講師も今の中学では60歳代以上の方が結構います。郡部では若い非常勤講師を探すのは難しいと思います。きめ細かい指導のためには正規職員以外の非常勤講師が必要なのです。
もう一つは外国人労働者の問題です。働ける日本人はほぼ出尽くしていると思います。また、さらに高齢化が進めば高齢労働者にも限界があります。
前者では転職の自由もないし、働ける期間も限られています。海外の例も紹介されていました。後者では決められた時間以上にアルバイトをしています。また授業よりアルバイトが中心です。台湾の例は驚くべきものでした。12年間労働者として働ける上に中国語が話せなくてもOKです。
日本の場合条件が厳しので次第に人気がなくなっています。また豊かになったアジアの国は労働者として外国に行かなくなります。
日本の場合どうしても外国人に対して排他的です。日本の社会に入れたくないという雰囲気に満ちています。それは海外の人も感じているはずです。観光なら歓迎ですが、労働者としては受け入れたくないようです。
まして定住は絶対にしてほしくないのでしょう。高齢者もだめ外国人労働者もいやだとなると誰が働くのでしょう。
ある人口学者は2050年の日本の人口構成を棺桶型と称していました。西洋の棺桶そっくりの形です。世界中が真っ先に棺桶型の人口構成になる日本の未来に注目していると話していました。
1年間にいま95万人しか生まれません。数年後には90万人を割るでしょう。日本は素晴らしい、世界中の人から愛されているという主張が目立ちますが、そんな素晴らしい日本で働きたいと思ってもなかなかできないのです。
どこかで大きな発想の転換が必要になると思います。明日は専門学校の授業です。