新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

「検証 学歴の効用」を読むー学歴不要論へのアンチテーゼ

 このところ忙しかったので、今頃これを書いています。日大のアメフト部問題については、監督・コーチに厳しい処分が下されたようです。
 スポーツだけでなく、明らかにうその証言をしていると思われる官僚や大臣にも、このような処分が下されたらすっきりすでしょうに。
 ところで、今日読み終わったのがタイトルの本です。この本では今までよく取り上げられた学歴不要論に対するアンチテーゼになっています。
 この本を読まない人のために結論だけを書いておきます。まずこの本では、学歴つまり大学進学には効用があるとするのです。
 正面から学歴つまり大学進学に効用があると論じた本を見たのは初めてです。では大学進学によってどのような面が効用につながるのかです。
 意外なことに、読書に有意な効用が認められています。と言ってもどのような本でも良いというわけではありません。つまり、漫画や趣味の本はだめなようです。
 読書の習慣はその後の人生に大きな効用を与えるようです。卒業後も読書の習慣を持ち続けているのは、大学時代に純文学や思想書を読んでいた人のようです。
 それ以外に専門書を読んでいた人も卒業後も読書をしているようです。また専門学校への進学については、女子で資格取得した場合が一番効用が高いようです。
 女子の場合、資格を活かした仕事でなければ、所得をあげることが難しいと思います。女子の資格の場合、看護師や理美容師の資格が考えられます。
 とくに女子に多い看護師の場合所得もかなり高くなります。逆に男子の場合は、資格を取って就職する場合も、視覚を取らずに就職する場合もそれほど効用があると認められないようです。
 大学院の場合工学系で修士課程のみが効用が認められるようですが、工学系でも博士課程はそれほど効用が認められていないようです。文系の場合は修士・博士どちらでもほとんど効用が認められません。
 ただ将来的には効用が認められるようになると書かれています。なかなかおもしろい本でした。明日は中学の仕事の後、町教育員会主催の講師向けの人権学習研修会があります。