新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日朝首脳会談に思う。

 今日は中学の仕事でした。子供と大人の中間である中学生は難しいです。高校生になると余りバカなことはしないし、話せばわかるところがあります。
 しかし、中学生はそうはいきません。大人の体格の生徒もいれば、まだ声変わりしていない生徒もいます。精神的にも揺れ動く時代のようです。
 また地域の特徴を強く受けています。高校の場合いくつもの中学から入るので、地域性は薄いです。隣接する中学でも地域の違いを強く実感させられています。
 取りあえず月曜日で期末考査前の授業は終わりです。さて、六カ国協議参加国のうち日本だけが北朝鮮との首脳会談ができていません。
 さすがにどっしり腰を構えるわけにはいかないので、モンゴルで北朝鮮との接触を始めるようです。勝負は先に動いた方が負けだといわれます。
 トランプゲームでも先に出したものに対してこちらは最も適当はもので対抗できます。先手必勝の逆です。今回北朝鮮の側にすれば、急いで日本と会談する理由はありません。
 なぜなら東アジアの主要国とはすでに会談済みで、北朝鮮の立場は説明してあるからです。おまけに、アメリカを除けば韓・中・ロとも北朝鮮よりです。
 簡単に言えば日本は中国・韓国・北朝鮮・ロシアに包囲された形になっています。日本の背後のアメリカも自分のことは自分でしなさいという態度です。
 保守派の人が言うように、どんと構えて向こうが何か言ってくるまで待っていたら、日本抜きで朝鮮半島情勢が決まってしまいます。 決まった後に何を言っても無駄だというのは常識です。先述した国は日本をはずして団結しようとしています。今日本が会談を求めても交渉材料に何があるというのでしょう。
 強いて言えば経済援助でしょうが、拉致問題が解決する前に北朝鮮への経済援助をすることはできないでしょう。同時に北朝鮮への日本世論の不信感は強いので、北朝鮮の説明を信じる人は少ないでしょう。
 すでに融和ムードににる中で、日本が制裁強化で北朝鮮への圧力を強めようとしても、協力する国はありません。ポストアジア冷戦を見通しているのです。
 毅然とした態度でアベ首相は北朝鮮へ応じるべきだという意見が保守派の人に強いのですが、それなら北朝鮮としても、別に会談しなくてもいいよと言うことになります。
 アメリカも言うべきことは言ったので、後は日本と北朝鮮で話し合ってくれということです。モンゴルでどのような話し合いがもたれたか知りませんが、とても日本の世論が納得するような形の日朝首脳会談はできないと思います。
 仮に数人の拉致被害者が帰国しても、これだけではないはずだという世論が起こるでしょう。北朝鮮もそのことは予想していると思います。安倍首相がそんな世論の反発を押し切ってでも会談を進めるかです。
 政治は一寸先は闇です。外交のアベで売ってきたのに、外交で国民が失望して、保守派からも見捨てられるということにもなりそうです。
 保守派の雑誌が日朝首脳会談をどう評価するかみものです。明日は専門学校の授業です。