新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

東京医科大が象徴するもの

 今日で専門学校の授業は終わりです。前期試験も無事終わりました。今年卒業させた学生さんに出題した問題をベースに作ったのですが、今教えて居る学生さんの方がはるかに良くできていました。
 後期の試験は少し難しくしないといけないようです。ところで文部科学省もひどいですが、東京医科大もなかなかなものです。
 体育系団体の問題といい、文科省の問題といい、日本が世界の中で取り残されているのが良く分かります。東京医科大の場合、裏口入学を認める反面、優秀な女子学生を意図的に落としています。
 表から来るものには差別をし、裏から来るものは大歓迎です。公正という言葉が日本社会から失われつつある気がします。
 スポーツ団体や大学を管理するべき文科省があの体たらくではどうしようもありせん。それでは企業はというとこちらもデーター改ざんです。
 日銀でさえ投資信託のデーターを間違えていました。個人の投資信託への投資が増加したと発表しながら、今年の統計では30兆円近くの誤りがあったとしています。
 30億ならまだしも30兆円です。こちらもお友達の財務省があの体たらくですからどうしようもありません。何だか日本中がどうかしているようです。
 今読んでいる小説の中で中国には学ぶものが何もない日本はすばらしいと手放しでほめていますが、今の現状をちゃんと認識しているのでしょうか。
 この小説の著者の中国に対する不信感にはちょと疑問を持ちます。他国に全く学ぶものがないという傲岸不遜な態度が現在の日本を象徴していると思います。
 かって中国崩壊論が流行しましたが崩壊したのは日本の官界であり大学だったのです。中国に学ぶものは無いとある小説家は書いていますが、アルバイトとサークル活動にいそしむ日本の大学生に対して、中国の大学生は早朝大学に登校して、英語のテキストを大声で音読しているのです。
 毎回英語の小テストがあって、不合格の学生は休み時間追試を受けていました。教員休憩室でそれをおじさんも見ていました。
 大学でどれだけ勉強するかといえば、日本の学生は間違いなく中国の学生さんに負けます。大学で良い成績を取ることが将来につながるのが中国の現状です。
 今の日本の最大の問題は過去へのこだわりです。栄光の時代が過ぎたのにまだ、かってのジャパンアズNO1の時代のままの精神状況なのです。
 まあ何を言っても仕方のないことです。老兵は去り行くのみなのです。明日は温泉にでも行こうと思っています。