新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

台湾の地方選挙の結果から

 このところ忙しかったのでまたまたブログをお休みしていました。今日はちょっと時間があるので書いています。今日は中学の仕事でした。
 先日期末考査が終わって、答案返しです。ところで昨日台湾の地方選挙の結果が出ていました。予想通り現与党の大敗です。
 現与党は台湾独立派です。当然日本にとってはありがたい味方だったと思います。その前の政権は中国べったりだったので、やはり中国から台湾は離れたがっていると日本の保守派の人は思ったようです。
 ところが、それから数年のうちに流れは変わってしまいました。中国寄りの国民党が圧倒的な勝利を得ました。日本の保守派の人には信じられない結果だったでしょう。
 日本の保守派の人は世界中の人が中国のことが嫌いで、中国から離れるのを求めていると考えています。台湾の人も中国のことが好きではないが時代の流れに逆らえないと考えているのでしょう。
 かって中国と台湾では大きな経済力の差がありました。とくに文革当時は中国の生産力は最低でした。圧倒的に台湾の方が豊かだったのです。
 しかし、現在では真逆です。中国の力なしには台湾は成り立ちません。もちろん中国への反発はありますが、だからと言って台湾独立など夢の又夢だと分かっていると思います。
 現在の両国のGNPを考えればすぐに分かることです。また、中国の意向に従って、台湾と断交する国がでています。国際社会でも孤立していることが分かっているのです。
 国民投票でも現在の与党のリベラルな政策に反対する人が多いようです。若者は別にして、中高年の人は保守的なのだと思います。
 どこの国でもシルバーデモクラシーのようです。若者に比べて中高年の人は律儀に投票に行きます。台湾の人口構成は知りませんが、日本と同じなら若者より中高年の人の人口が多いでしょう。
 数年前まで中国経済崩壊論を扱った本が出ましたが、今ではそんなことを信じる人はいません。それどころか、日本を代表する企業でデーター改ざんがあったり、日産のトップが逮捕される時代なのです。
 日本の保守陣営の言説はこうあってほしいという夢なのだと思います。日本人が考えている以上に中国の力は強まっており、逆に日本の世界における地位は低下しています。
 日本人は台湾の人ほど中国に接近することは難しそうです。次第にアジア大陸においても日本が孤立しつつあるのではと思います。
 さりとて将来の展望もなく実質的な移民を認める安倍政権の政策にも危機感をもっています。日本人はちょっと政策が転換すると予想以上の転換をします。
 毎週外国人に日本語を教えて居るおじさんとしては、急激な移民の増加は日本の社会に大きな緊張をもたらすと考えています。
 明日は専門学校の授業があります。