ギリシャ危機と日本経済
昨日はスピーチコンテストの練習で帰りが遅くなって、おかげでブログを書くのも遅くなりました。今日はのんびりできたので、こんな時間に書いています。ツマクマのブログ(「チャレンジおばさんの中国日記」)には昨日のことが詳細に書かれているので、興味のある方はそちらをご覧ください。
今日おじさんは、やっと院生の修士論文(A440ページ)を添削したところです。題目は「芥川龍之介と魯迅の文学的比較」です。特に、両者の古典物(古典文学を題材に書いた小説)に対する姿勢や内容の比較が中心です。芥川龍之介はキリシタン物と言われる作品群や「西方の人」と言われるキリスト論があるので大学の頃から関心がありました。
なかなかおもしろい論文で特に魯迅については、「阿Q正伝」と「故郷」しか知らなかったおじさんにとって、参考になりました。また、今日は同僚の中国人の先生が大学の研究補助金を受けることができるようになったと報告してくれました。補助金申請のための研究計画だけでなく、おじさん自身も共同研究者として名を連ねているので、とても嬉しかったです。これでおじさんの名前もこの大学に記録されることになります。
さて昨日から株価は下落の一途です。二日間でダウで600円くらい下落しました。原因はギリシアの国債問題です。ギリシャ政府が発行する国債がへたをすると支払い不能(デフォルト)になりそうなのです。そうなれば、ギリシャ政府は国債を発行できないし、通貨の信用ががたがたになります。ギリシャに投資する国もなくなります。
それと同時にユーロ全体の通貨危機へと広がります。ポルトガルやアイスランドも問題を抱えています。しかし、それが円高を引き起こす理由が分かりません。最近の論調では、日本もギリシャと同様多額の国債を発行しているので、国債価格の暴落が起こるという研究者といや国債は国内で消化されているので、そんなことは起こらないという研究者とがいます。
おじさんは後者です。日本人(特に一般大衆)は伝統的に政府を信頼しています。また、もし国債が暴落して金利が2%台になったら、大勢の日本人が国債を買うでしょう。日本政府がデフォルトをする可能性はまずないと思います。そんなことをすればアジア経済どころか世界経済は大混乱になるでしょう。
逆にそんなことになって、円安に向かえば輸出産業は大助かりです。円が1ドル120円になれば、中国以上に日本は輸出競争力を持ちます。ドルと元を連動させている中国は一気に輸出不振に陥り大不況となると思います。そうなれば、中国政府は強くなった元で日本国債を買うでしょう。中国もアメリカも円安は望んでいないのです。
さてこれからどうなるのでしょう。やはり世界経済は調整場面に入ると思います。一時のユーロ高は影をひそめるでしょう。今インフレの心配が全くないのが日本です。アメリカも円安になって、アメリカへの輸出が増加するのを望んでないと思います。そうなれば円高は続いて、株価も9800円くらいまで下落すると思います。
折角株式市況の上昇でおじさんの持ち株の某機械メーカ株が上昇したのですが、最高値から三分の一くらい下落しました。他の株は評価損がさらに広がりました。以前は円高になると輸入産業(電力など。石油価格で有利なので)が上昇したのですが、今は全ての株が下落します。
7月まで株は売れないのでとりあえずあきらめています。明日は連日忙しかったので休息する予定です。ただ次第冷蔵庫に隙間ができだしたので、買い物に行くかもしれません。