新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本文化祭報告

 今日まで休業日なので、こんな時間にブログを書いています。明日からは授業です。(と言っても朝1コマ45分×2時間だけです。)日本の読者の皆さんは朝早くから夜遅くまで働いているのに申し訳ない気がすます。と言ってもおじさんも日本の学校に勤務している時は朝5時半に起きて6時半に出勤していました。ただ残業をしなくて良かった点はサラリーマンの人には申し訳ないです。定年後のボランテイアのようなものですから、ご容赦ください。
 さて、昨日は日本文化祭でした。厳密にはこの文化祭は、ある日本人の先生が自分で始めて、日本語学科の行事に格上げしたものなのです。去年その先生が着任して、前の大学での経験から始められたのです。その前にその先生は特別支援学校(昔の養護学校)の時代から生徒さんに演劇などをやらせていたので、その経験を活かしているのです。
 それでは、文化祭で何をやったのかと言うと中心は劇です。始まりは午後6時半で終了は9時過ぎでした。1・2・3年生が中心です。劇と言っても本格的なものではなく、何だか中学校か小学校の学芸会のような雰囲気です。指導する先生自身の趣味なのでしょうが、高校演劇に長く携わった(演劇部部顧問を長くやっただけですが)経験から言えば、中国とは言え国立大学の3年生がやるにしては幼い内容です。
 今年は「ごん狐」と「桃太郎異聞」と「仇打」(菊池寛の作品を劇化したもの)の3つです。去年は「雪女」に「山椒太夫」と「ホタルの墓」です。日本のESSの英語劇でももう少し洒落たものをやるのですが。ですから、見ている学生さんは飽きてしまいます。日本人であれば、狐が人間を騙す話しを知っていますが、中国の学生さんはぴんときません。また「桃太郎異聞」も童話「桃太郎」のパロデイーなので、原作を知らないとおもしろくありません。
 そんなこんなで劇の評判は今ひとつでした。歌や踊りは好評でしが。若者らしいものが多かったからです。特に、舞踏はなかなか良かったです。それから、今年は特別に日本から踊りのチームの方が来てやってくれました。6人来られて「鳴子華」というのをやってくれました。学生さんとの共演だったのですが、何と言っても一緒に練習する時間が1日しかなかったので、うまくいきませんでした。また、踊りの内容から言ってもある程度の数の人がいないと迫力がでないので、6人の踊り手さんだけでは、迫力に欠けました。
 一番問題だったのは、中国人の先生方が全くかかわっていない点です。そもそも学科全体で話し合って始めたものでないので、中国人の先生はお客様感覚で、当日の事前練習にも全く参加しませんでした。やはり、イベントの運営は組織全体がかかわって、大勢で力を合わせてやらないと盛り上がらないと思いました。多分来年も同じだろうと思いました。
 さらに今年「これはちょっと」と思ったのが、おじさんの街の領事館の総領事さんです。まず話しが余り盛り上がらなかったので、残念だったのですが、何と文化祭の終了直前に舞台に上がってロープ(紐)を使ったマジックを始めました。鮮やかな口上と手際のよい手さばきなら良かったのですが、もたついてちょっと白けてしまいました。
 日本外務省を代表して駐在している総領事なので、もう少しどっしり構えて重みのある発言や態度を示してくれれば良いのにと思いました。笑いを取るならセンスの良いジョークでとって貰いたかったです。そんなこんなで、今年の文化祭は、おじさんにとっては不完全燃焼で終わりました。まあ、おじさんはおよそ演劇や歌・踊りと縁遠い人なのでまあいいかと思っています。おじさんの活躍舞台はお勉強なのです。
 今日は昨日の疲れを癒してのんびり過ごします。昨日書いたおいしいパンがもうないので、近くの繁華街に買いに行きます。ツマクマは、会話の授業とその後スピーチコンテストの指導です。