新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国植物公園訪問報告

 今日は曇りです。天気予報では雨とのことだったのですが、曇りで納まっています。昨日のカリキュラム報告の補足をまず書いておきます。普通カリキュラムは学年ごとか学部ごと(おじさんの大学の場合学院は単科大学の感覚で、その下に学部があります。)に書くのですが、前に見たカリキュラムでは日本語学部・英語学部・ドイツ語学部と書いてあって、その後にまた日本語学部の科目が出ていました。日本文学史(4年の選択)ビジネス日本語(4年の選択)があるそうです。後者は始めてみる科目です。
 ちなみに英語学部は1学年4クラス・日本語学部が1学年2クラス・ドイツ語学部が1学年1クラスです。クラス定員は1クラス25人が原則です。ですから外国語学院としては1学年175人の定員ということになります。後、日本語学部の場合大学院の修士課程があります。定員は1学年8人です。博士課程はありません。
 さて、今日の報告は昨日植物公園に行ったのでそれについてです。中国特におじさんの街は今緑化運動に取り組んでいます。もともと工業都市だったので、空気が悪いので有名でした。それで市政府は積極的に緑化や環境問題に取り組んでいます。
 そのため、街路樹なども整備されています。新しく街並みには必ず植樹がされています。ですから、結構緑地公園も多いのです。昨日行った公園は、以前繁華街へ行く途中に見かけたものです。中国では○○園と言っても公園でなく、マンション群の場合が多いのです。日本の○○パークマンションと言った感覚です。
 しかし、ここは明らかに公園のようだったので、行ってみました。バスでおじさんのマンションから15分くらいのところです。大勢の人が木曜日の午後にもかかわらずいました。しかし、若い人は少なく定年後のおじさんおばさんがほとんどです。
 植物公園の言っても、様々な植物が整然と植わっているわけではありません。通路に沿って木が植わっている感じです。木の名前などは書いてありました。もちろん入場は無料です。結構管理が行き届いていました。と言ってもトイレなどは故障したり、水が漏れていたりします。公園内はそれでも清掃などは行き届いていました。
 池がたくさんありました。中国では公園内にいくつもの池があるのです。おもしろいことに池の周りはちょっとした食堂街になっていて、池を眺めながらお茶を飲んだり、軽食を食べたりします。驚いたことに、池の周りの食堂街(と言っても簡単なパラソルと椅子とテーブルだけです。)で大勢の人が麻雀やトランプをしていました。
 ほんどが、定年後のお年寄りです。食堂街や大きな食堂がいくつもあるのですが、どこでも麻雀をやる人で超満員です。もっと驚いたことは、無料休憩用のテーブルでも麻雀やトランプをやっていました。石のテーブルの上に持参したマットを引いてやっているのです。木陰なので涼しくてよいようです。さらに驚いとことに横断幕があって、ここではお金をとってはいけませんと中国語で書いてあります。
 多分先に席をとった人が席代をとって、後から来た人に貸すのでしょう。本来無料の木陰の休憩場所ですが、麻雀をやるのに最適なのでそんなことが起こるのだと思います。きれいなレストラン(南国風情餐庁・・南国風情のレストランの中国語)では結婚式が行われていました。
 また、あちこちで中年のおばさんたちが音楽に合わせて踊っていました。池の周りの無料休憩所でも老人たちが座ってお茶を飲んだり、話をしたりして、のどかに過ごしています。まさに、老人たちの憩いの場のようです。姿形から見てそんなに豊かそうに見えませんが、のんびり過ごしています。
 日本では中国は格差が拡大して危機的状況だと報道されていますが、数十年前までこの国は食べる物さえなかったことを考えれば、今のような生活を捨ててまで騒ぎを起こそうという気にはならないでしょう。(少なくとも中年以上の人は)古代中国の伝説で、ある皇帝が政治がうまくいっているかどうか確かめるために庶民の服装で町にでました。その時老人が口にいっぱい食べ物を含み腹鼓を打って地面を踏みならし踊っているのを見て、政治がうまくいっていることを確信したとあります。(鼓腹撃壌)
 おじさんも、この故事にならえば、昼間から食堂でお茶を飲み麻雀をし、池の周りで話しをし、広場で音楽に合わせて踊っているおばさんたちこそ、現代の鼓腹撃壌の姿なのではないでしょうか。某国のように、マスコミ対策に作られた人工の豊かな町ではありません。誰でも(おじさんのような外国人)が何の規制をなく自由に歩いて観察した姿なのです。
 日本のマスコミの人は頭の中だけで考えます。路上の庶民の姿こそ本当の中国の姿だと思いました。今日は、卒論の最終指導、期末試験問題作成と大忙しです。ツマクマは日本語ボランテイアで離れた町は行きました。明日も忙しそうです。