新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

基地問題を考える

 今日は濃霧でした。こちらは、今日が卒業論文の提出日なので、昨日まで大変でした。日本語学部とは言っても、学生の日本語能力には大きな差があります。経済学部や文学部のように母語を中心にする学問であれば、本さえ読めば論文を書けるのですが、外国語である日本語の場合そうはいきません。
 英語であれば、小学校からやっているので、辞書さえ引けば理解できます。しかし、日本語はほとんどの学生の場合、大学入学後に学習したものです。ですから、1・2年の基礎を学ぶ時に、遊んでいると卒業論文など書けなくなります。その場合、ネットで調べたりしたことを貼りつけるのですが、そもそも日本語が不十分なので、何を貼り付ければよいかわからないのです。
 それに全体のつずつまが合わなかったり、卒論のテーマから外れていたりします。それで、おじさんは、何とかつずつまが合うように昨日大奮闘したのです。それから、引用や目次など大学独自の書式が決まっているので、それに合うように組み替えねばなりません。それは別の学生さんにお願いしました。もちろんこんなに手間がかかる学生は指導学生のうち1人だけです。それ以上いたらお手上げです。
 他の学生さんは皆優秀で自分できちんとできます。さて、昨日から日本は社民党の福島党首が罷免になって、大騒ぎですね。基地問題は奥が深いので、おじさんもこれまで書いたことがありません。しかし、おじさんのブログでも避けて通れない問題なので書きます。
 基地問題は複雑な面を持ちます。しかし、つきつめれば一つになります。それは、総論賛成各論反対のいつものパターンです。日本だけでなく世界中いつも問題になるケースです。たとえばゴミ焼却場やその他余り好ましくない施設や原子力発電関係施設などです。
 いずれもなければ、生活が成り立たないけれど、自分の住む近くには置いてもらいたくない。また、そのような施設はできるだけ他所へやってほしいという考えです。政治の政治たる所以は、そのような利害が対立する部分を調整することです。
 ある意味政治は非情にならなければなりません。本来皆にやさしい政治などあり得ないのです。全体のためにある部分が犠牲にしなければならないのです。それも、必然的な理由があるのです。沖縄の場合、現在の政治状況では基地を置く必然性があるのです。
 かっておじさんの街にも米軍基地がありました。それも市街地の度真ん中です。市内一番のデパートの屋上から、星条旗が見えました。そのころは日本中に基地があったので、沖縄の人も自分達だけでないので、それほど強い反対はなかったでしょう。
 米軍の戦略的な立場から言えば、県外移転は考えられないと思います。しかし、鳩山さんが最初から今回決定した場所を提案すれば、もっとこじれたでしょう。そもそも連立政権が成立することすらあやうかったと思います。多分予算の成立も難しかったと思います。
 民主党のだれがやってもこの問題は致命傷になります。国民は鳩山さんを責めますが、たとえ管さんがやっても、仮に自民党の谷垣さんがやっても同じです。だれも引き受けたくない施設なのですが、現在の政治情勢を考えれば、国外移転んど無理です。沖縄は台湾海峡朝鮮半島をにらむ位置にあり、同時にこれまでの基地施設の集積があるのです。
 沖縄に対しては迷惑料として、大規模な経済支援を約束するしかありません。しかし、現在の東京一点集中の中では、沖縄の決定的な地域振興策はないでしょう。強いていえば、特別経済特区のようにして、税金を免除するとかするしかないと思います。
 結局基地問題の責任をとって、鳩山さんが辞任するか、参議院選挙敗北の責任をとって鳩山さんが辞任するかどちらかしかないでしょう。衆議院で圧倒的多数があるので、政権交代はありません。次にどこと連立を組むかの問題だけです。以前書いたように新党はその党首力だけが魅力なのです。
 党首を主要大臣として迎えれば喜んで連立に参加するでしょう。ですから、社民党の連立離脱も単に選挙のためだけなのだと思います。
 今日は、6月第2週にある期末テストの問題作りです。作文の問題は昨日作ったので、今日は日本概況の60点分を作ります。後は食料の買い出しに行きます。