新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

政治家の条件

 今日は朝は晴れていたのですが、午後から雨になりました。午前中は市場に買い物です。車がないので、4日に1回くらい買い物に行かないと、食べ物がなくなってしまいます。市場は日本の昭和30年頃の市場の感覚です。清潔好きでスーパーでの買い物になれた現代の20代の主婦などはとても入れないでしょう。しかし、団塊の世代のおじさんには懐かしい風景です。
 昨日でやっと卒論提出も終わりました。後は審査を待つだけです。まもなくおじさんが審査を担当する学生さんが、自分の卒論を持ってくるはずです。(去年は各自で持ってきました。)3人の先生で11人の学生の論文を審査します。論文を事前に読んでおいて、面接をするのです。(昔風に言えば口頭試問)内容が不十分と判断されると書き直しを命ぜられます。
 さて、今日は政治家の条件についてです。今鳩山さんに小沢さん、それに谷垣さんまで政治指導者としてさんざんの評判です。それに対して、渡辺さんや舛添さんの人気が高いようです。また、大阪府知事の橋下さんの人気も高いようです。毎度お騒がせな、名古屋市長や阿久根市長も同様です。今人気のある政治家を見ると、自分の意見をばんばん言う人が良いようです。これらの人は以前一地方公務員(県職員・・県立学校教員)であったおじさん(末端とは言え行政に少しでもかかわった人間)から言えば、行政の筋から外れた行動です。
 これらの人が出てきたのは小泉さん以来です。従来のやり方を根本からひっくり返す、その爽快感が普段のいらだちを癒すのだと思います。特にこれまで、いばっていた役人をやっつけるのが魅力なのでしょう。しかし、現実にはこのような政治家は線香花火のようなものです。一時は輝いていますが、彼らが去れば後には何も残らないのです。
 それでは良い政治家の条件とはどんなものでしょうか。大学生だった頃、先生から学者の条件は「運鈍根」であると言われました。政治家も同じだと思います。代議士秘書から代議士になった人も多いですが、うまく交代時期に重ならなければ選挙に出られません。つまり、「運」がなければ、大勢のライバルの中から有力政治家になれません。意外なのは「鈍」です。普通政治家ならば鋭い感覚が求められます。もちろん鋭さも必要ですが、逆に鈍さもなければ、潰れてしまいます。
 小沢さんが大嫌いな人が多いでしょう。小沢さんでも自分が国民から嫌われていることくらい知っています。潔く辞めれば、人気もでるのでしょう。しかし、それに耐えることができるのは、ある種の鈍さがあるからです。その鈍さがまた国民の気持ちを逆なでするのでしょう。しかし、国民の気持ちなど、いつ変わるか分かりません。
 悪役を演じきるのも大切な政治家の条件でしょう。舛添さんや渡辺さんは、今国民の人気があります。しかし、総理大臣になれば、今回の基地問題のように悪役になるしか仕方のないことも多いのです。それに耐えられないと、突然辞任した安倍さんや福田さんのようになります。その点政権を投げ出さない鳩山さんの鈍さも政治家としての資質です。
 最後の根気です。小沢さんは自民党を出てから長い間権力から遠ざかったいました。根気がなければ、多分引退していたでしょう。まさに苦節10年政権を単独に近い形で取り戻したのです。最近復活した鈴木宗男さんもすごいです。、彼は議席を取り戻してから、党派に属さないので国会で質問できなかたのです。
 その代わり仇敵の外務省に当てて無数の質問主意書をだしました。おじさんは興味があって、日本にいる時「官報」をインターネットで読んでいました。そこに毎週あるいは毎日のように彼の質問主意書のタイトルが出てくるのです。それ以来おじさんは彼を見直しました。テレビの人気者となって国民のアイドルのようになる人もいます。しかし、彼のように、誰も知らない世界でこつこつ根気強く質問を続ける政治家もいるのです。
 多分国会議員同士は知っているはずです。また、外交専門家や外務省の役人も当然知っています。それ以来おじさんは、派手派手しくマスコミに登場する政治家より、地道に活動する政治家を信頼するようになりました。彼が、外交委員長になったのは、単に民主党に協力したり、マスコミに知られているからだけではないのです。
 まだまだ書きたいことがありますが、このあたりでやめます。海外、特に中国の政治家のすごさを知っているだけに日本の政治家が物足らなく思えます。中国の政治家と対等にやりあえるのは、間違いなく小沢さんだけです。理由は彼だけが権力闘争を経験し、権力のすごさを知っているからです。権力闘争を勝ち抜き、権力の怖さ・すごさを知らない政治家は知っている政治家には絶対に勝てません。
 プロフィールのところの若者はおじさんの若い頃の姿です。(ウソです。)偶然これが入ってしまったのです。明日は授業がないので、試験問題を印刷します。