新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

謎が解けましたーデフレ不況と円高

 今日も相変わらずの夏日です。テレビでも毎日熱中症対策やクーラの利用について報道しています。政治の方は相変わらずです。国会は開催されたようですが、たいして興味もありません。先日親類の方と話をしましたが、マスコミを中心とするポピュリズム大衆迎合主義)の問題性については意見が一致しました。
 
 ヤフーの政治に関する記事などを見ても同様の感じを受けます。日本が立ち直るためにはマスコミの姿勢が変わらなければならないでしょう。もちろんあのような大衆迎合主義のマスコミを信じる民度の低さが日本を駄目にしているのでしょう。
 
 さて、このところ円高がさらに進んでいます。90円台を突破して86円台にまで円高が進んでいます。ギリシャ危機以来日本の膨大な財政赤字が懸念されています。日本も何とかしなければ、大変なことになるとマスコミも評論家や学者も言っています。そんな危機的状況なら日本の円の価値は下がってよいはずです。
 
 それなのに一国の総合的価値を示す通貨がなぜこんなに強いのか疑問でした。それにデフレ不況で経済成長率もさっぱり上がりません。格差も拡大し、政治的に見ても1年持つかもたないで首相は交代し、不安定な政治運営が続いています。ねじれ国会は必至で、これから政治が混乱するのは目にみえています。
 
 それなのになぜという謎が解けました。おじさんもマスコミに乗せられていたのです。ちょっと考えれば簡単なことだったのです。答えはすでに分かったいたのです。ポイントは通貨は1国の総合的価値という点です。ここにポイントがあります。つまり、経済成長率だけではないのです。
 
 日本は1国の総合的価値としては世界1位なのです。もちろん経済力や軍事力などから考えればアメリカが世界で1番です。しかし、アメリカの総合的価値を示すドルはどんどん価値が下落し、日本の総合的価値を示す円の価値はどんどん上昇しているのです。通貨の価値を決めるのは世界の投資家です。
 
 考えてみれば、日本ほど総合的に安定した国はないでしょう。経済でいえば、アメリカのように消費がやたらに多く貯蓄の少ない国ではありません。国債をとっても、アメリカ国債は中国や日本が大量に保有しています。もし、中国や日本がその一部を手放せはアメリカ国債は大暴落するでしょう。日本の国債は国内で保有しているのでそんなことはありません。
 
 それにカントリーリスクが日本の場合0に近いです。アメリカの場合でも人種対立があります。中国でもヨーロッパでも民族問題があります。アメリカやヨーロッパの国ではテロに襲われる危険性は極めて高いです。しかし、島国で異民族もほとんどおらず、入国管理体制も極めて厳しい日本ではテロリストが侵入するのは困難です。それに、テロを行った後に逃亡できる可能性はほとんど0に近いです。
 
 政治的にもすでにこの数年破たんしているのに、反政府暴動も学生デモもありません。政治がどんなに混乱しても国民は平然と落ち着いています。政権交代にしても、何の混乱もなく行われました。優秀な行政官僚と行政機構のおかげです。行政官たちにとって、誰が政権を握っても関係なく行政を進めていくのです。アメリカのように大統領が交代すると数千人の役人とスタッフが入れ換わる国とは違います。
 
 このように考えれば、日本が世界の中でどんどん駄目になって行っているというのはマスコミの陰謀なのです。世界的に見て極めて安全で安定した国だからこそ、世界が混乱している時には日本の通貨を投資家は先を争って購入しているのです。
 
 逆に円安になったら大変なのです。輸出は増加しますが、国の総合的な力は落ちているのです。おじさんは、外貨を沢山持っているので、円安になっても困りはしません。逆に円高になると為替差損がでるのです。自分の国が弱くなるのを待つ企業や個人が大勢いる国も珍しいでしょうね。
 
 民族派の人はこのような側面から日本は世界に誇る素晴らしい国であるとは主張しません。日本の道徳や文化はよく誇りにするのですが。アンチ民族派のおじさんが、日本のことをほめるのもなんだか皮肉な気がします。
今日は株価が少し上がってよかったです。
 
 明日ものんびり過ごします。