新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

川中島ー騎馬戦再掲

 昨日別荘から帰ってきて今日と明日で公的機関の手続きを完了させなければなりません。株価の方は渡中直前になって上昇しだしたのですが、明日までで取引ができなくなるので(海外に住んでいると国内の株式取引ができないのです。)1月の帰国までどれほど株が上昇しても売れません。
 
 今は渡中にための準備の真っ最中です。持って行くのはほとんど衣類か食品です。今日も真夏日なので大変です。さて、今日のブログは、昨日以前使っていたFC2ブログに書いた記事についてコメントがあったので、それについて書きます。
 
 おじさんの地方では、小学生の運動会で騎馬戦がありました。今はどうか知りませんが、26歳の息子が小学生の時まで騎馬戦をやっていました。全国的に騎馬戦というのがありますが、おじさんの地方ではなぜか騎馬戦のことを川中島と呼んでいました。もちろん息子(平成8年頃)の小学校でも同様です。
 
 騎馬戦のことを川中島と呼ぶのはおじさんの地方だけでなく全国に広がっているようです。おじさんの調査では鹿児島から青森まで見ました。日本での有名な激戦はいろいろなるのですが(源平の合戦や関ヶ原の合戦など)、川中島がえらばれたのはなぜか以前友人のミヤジイと議論しました。ミヤジイの説が正しいと思いますが、鍵は引き分けに終わったことだというのです。他の戦いは勝負が決まったからまずいと言うのです。なるほどと思います。(ちなみに川中島のある地方では騎馬戦は川中島と呼ばないようです。)
 
 騎馬戦の内容はいろいろなようで、おじさんの県の教育史を見ると、頭に皿をのせてそれを竹の剣で割ったりしたようです。おじさんはもちろん息子の時代の騎馬戦は、馬上(3人ー前にひとり横に2人で馬を作ります。その上にひとりが乗ります。)の選手同士が組み合って、相手を地面に落とすのです。
 
 それは勇壮なもので、それまでどんなにおとなしい子供でもこの時だけは勇猛になります。おもしろいのは、先頭の騎馬が旗を持っていて、武田信玄上杉謙信の有名なスローガンが書かれているのです。先頭は大将で、5・6・年生の中から選ばれます。それは名誉なもので、騎馬戦は運動会の花形なのです。
 
 今回コメントをくださった方は入場行進の時に歌う歌についておじさんが調査した結果を見てくれたのです。実は入場に際して、おじさんの街の男の子なら(25歳以上の)全員知っている歌があるのです。「いでこのたびは~」で始まる歌です。もちろん小学生がどのくらい歌の内容を理解できたのか分かりませんが、あの歌を聞くとおじさんの街の子供は、戦国時代の武士たちの気持ちになるのです。応援の保護者や女子生徒の興奮も大変なものです。どんなおとなしい子供もその時だけはりりしく見えるのです。緊張しなければ怪我につながることを全員知っているからです。
 
 文人の中の文人であるおじさんであってもそうです。そこであることがきっかけで、そもそもあの歌は何なのかそのルーツを調べたのです。文献調査はおじさんの専門なので、まず教育大学の図書館、それから国立国会図書館へと調査の手を広げました。そして、国立国会図書館の音楽資料室のあるある大学の児童向け音楽索引でとうとう懐かしいあの曲を見つけたのです。
 
 しかし、国立国会図書館にあったのは、曲の一部だけでした。譜面は国立音楽大学が所蔵しているということで、次の年に東京へ行った際国立音楽大学の図書館で発見しました。何とマイクロフイルムになっていて、それを複写して送ってもらいました。あの川中島の歌の正体は文部省唱歌だったのです。(運動会の歌は1番と2番だけで実際はもっと長い曲でした。)
 
 多分おじさんの街の師範学校(現教育大学)出身の小学校の先生が、勇壮なメロデーだったので、運動会の時にこの文部省唱歌を使ったのだと思います。この歌を歌うのは騎馬戦を川中島と呼んでいる小学校でも限定されるからです。おじさんの県には地域によっていくつかの師範学校がありました。その中の一つの師範学校の地域にだけこの歌を使われているのです。
 
 別のブログでこの歌や川中島について調べていて気づきました。この歌や川中島に関するブログは結構あります。興味のある方は「騎馬戦川中島」でグーグル検索をすると出てきます。ちなみに小学校の騎馬戦で大将をした息子は単騎(他の馬は全部やられたので)で敵の残りの4騎と敵の大将を落として、大歓声の中引き上げました。今でもその時の様子が目に浮かびます。
 
 現在は怪我をすると親からクレームがくるのでやっていないとの話も聞いています。おじさんの息子の時代までは、そんな馬鹿なことをいう親はいませんでした。(少なくとも男子の親は)ちょっと残念です。今日は懐かしいコメントがあったので、再度掲載しました。
 
 午後から銀行回りをして、残高不足にならないよう調整します。