新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国病院事情報告

 今日は相変わらずの薄曇りですが、気温は30度近いと思います。日本のようなギラギラ太陽だと暑いと実感できるのですが、薄曇りで太陽も見えないのに、蒸し暑いというのも困ります。今はパソコンの置いてある部屋とリビングにクーラーを入れています。午前中は不要だったのですが、午後はさすがにそうはいきません。
 
 今日は土曜日ですが、今週は授業が開始になり6月以来のだらだら生活の副作用ですっかり疲れてしまいました。中国の大学は6月が年度末なので6月の授業は極めて少ないのです。それで今日はツマクマもおじさんもだらだら過ごしています。明日はおじさんは教会にツマクマは買い物に行く予定です。(まだ決定ではありませんが。)
 
 日本の民主党代表選挙は今日で地方議員やサポーターの投票が締め切られるようですね。そして、14日の本選挙となるようです。インターネットのニュースでは国会議員は小沢さんが優勢で地方議員やサポーターは管さんが有利だと報じていました。それに一般国民は小沢さん嫌いでネットユーザーや専門家(政治評論家や政治学者)は小沢さん支持のようです。
 
 どちらが勝っても困難が待ち構えているでしょう。おじさんとしてはどちらが勝ってもいいのですが。政治問題はいろいろな考えがあるので、今回もこのくらいにしておきます。さて、今日は昨日ツマクマが中国の病院に行ったので、中国の病院について簡単に報告します。
 
 中国の病院の種類は日本と同じです。まず大学病院(おじさんの街には軍医大学と医科大学があります。)次に公立病院(人民病院と言って大体それぞれの区にあります。第一人民病院が一番大きいです。後は職場の病院です。(日本の川鉄病院や製鉄病院など)鉄鋼関係の鋼鉄病院とか石油関係の石油病院とかあります。また、おじさんの大学にも大学付属病院があります。(病院と言っても診療所を少し大きくしたくらいです。)さらに日本の警察病院や自衛隊病院のようなものもあります。
 
 もちろん数は少ないのですが私立病院もあります。協和病院とか格好良く騎士病院とかいうのもあります。これらは大きな私立病院で小さな診療所のようなものもあります。婦人科専門の病院は日本でもありますが、男性専門の病院もあります。これはちょっと驚きました。もちろん児童病院もあります。これは医科大学付属病院で、幹線道路に面しているので土日は両親に連れられた子供の姿を多く見かけます。
 
 中国の大きな病院は基本的に24時間開いています。交通事故の時にはこの病院へ連絡するようにという看板が幹線道路などには出ています。それから日本では考えられないものに西洋医学(西医)と東洋医学中医)の区別があります。東洋医学を主とする病院は中医病院となっています。中医病院でもレントゲンや各種の最新技術は使います。治療薬や治療方法の基本が東洋医学ということです。中医専門の医科大学もあります。
 
 普通に治療する場合でも西洋医学の薬と漢方薬を一緒に出す場合も多いです。漢方薬といっても外見は日本で飲む普通の薬と同じです。成分が漢方薬なだけです。中国では薬局が日本の何倍もあります。どうも医療費が高いので、ちょっとした病気は薬で治すようです。
 
 日本と違って病院の宣伝が許されているので大きな私立病院はテレビで宣伝をしています。それに薬の宣伝も日本に比べて格段に多いです。歯医者さんはほとんど小規模な診療所で幹線道路沿いにあります。大きな病院では診療科として歯科があります。おもしろいのは歯科はほとんど道に面したところにあり、かなりの歯科診療所は外から診療しているのが見えます。
 
 歯科のレベルが分からないので日本人の人はほとんど今回ツマクマが行った大学付属の口腔病院に行くようです。ツマクマの治療費から考えてそれほど高くない(日本人の感覚では)ようです。日本ともう一つ違う点は同じ内容の治療をしても病院のレベルで治療費が違う点です。日本であれば、どこの病院で治療しても治療内容が同じであれば治療費が同じですが中国では違います。
 
 この話を中国人の人に話すと、それなら大学病院に皆行くでしょうと言われました。その通りなのです。どうせ治療費が同じならちょっとした病気でもレベルの高い病院に行くことになるのです。しかし、何事も平等が好きな日本人に同じ治療をしても、病院のレベルで治療費に差をつけたらきっと差別だといわれるでしょう。
 
 中国の医療問題はもちろん医療費が高いこともありますが、日本以上に広大な面積なので、無医地区が多いことです。医者はどこの国でもエリートですから理想だけではるか山奥の農村部へ赴任することは難しいです。改革開放以前なら、政府の命令で派遣することもできたのですが、現在の体制では無理なようです。
 
 テレビでは無医地区に軍医さんが派遣されて時々治療している姿が放映されます。軍医であれば、どのような所にも命令で派遣できるのです。しかし、日本の自衛隊医官を無医地区に時々派遣するのは無理でしょうね。
 
 今日は中国の病院事情について実感をもとに報告しました。もちろん上海のような大都市とは違うと思いますが、ほんの一部だけでも日本の読者の皆さんに知ってもらいたかったのです。今日は涼しくなったら買い物に行きます。