新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

紙幣国家中国

 今日は朝少雨だったのですが、昼前から薄曇りになり相変わらず暑い日になりました。いつも書くように暑いのですが、太陽も見えず空には雲が広がっています。どうも湿度が高いようです。去年はもっと暑かったのでそれでも助かっています。
 
 今日は学生さんが日本へ行くためのビザ申請をするというので同伴しました。日本から中国へのビザは直接総領事館へ申請(おじさんの場合ちょっと離れているので旅行社に頼みました。)できるのですが、中国の場合留学等のビザは直接総領事館へ申請にいくのではなく、総領事館から委託された別のビザ発行施設へ申請に行くのです。
 
 その学生さんの場合、今すんでいる所(卒業した大学のある街)と住民票(大学入学前に住んでいた街)と住所が違うので、住民票のある街で申請するか、現在本当に住んでいるとの証明書がなければだめだと言われました。住民票のある街もおじさんの街の総領事館の管轄内なので問題はないと思うのですが、ビザ発行施設の担当者はがんとして聞いてくれないのです。
 
 この係の人が受領してくれないと申請ができません。本当に中国から日本へ留学するのは難しいようです。同僚の先生は留学ビザではないので、総領事館ですぐビザが発行されたそうです。ビザの種類によって発行条件も違うので仕方ないかもしれません。
 
 さて、今日は日経新聞で、日本は現金国家であると書いてありました。アメリカなどでは現金で支払うとかえて不審がられるそうです。つまりカードがもらえないほど信用がない人間とみなされるのです。アメリカではカードがその人間に信用を与える(与信機能)を果たしているようです。
 
 それにアメリカは大陸国家で移動中現金を持っていると危険なこともあってカードが普及したのだと思います。さて中国では日本以上の現金国家です。カードと言えば銀行カードか乗り物カード(バスカードかモノレールのカード)くらいしか思いつきません。銀行カードには最近日本でも有名になった連銀カードがついていて、買い物した時にカードで払うこともできます。(おじさんたちのカードにもついていますが、使ったことはありません。)
 
 中国でおもしろいのは、硬貨がほとんど流通していないことです。硬貨としてみたことがあるのは1元と1角です。1元は日本円で現在は12円くらいです。1角はその10分の一で1円程度です。ただ日本と物価水準が違うので、日本の感覚で言えば1元が100円、1角が10円といったところです。
 
 硬貨はあるのですが、街でおつりにもらうこともほとんどありません。日本であれば100円硬貨がなくてもし100円札なら大変不便です。なぜなら全ての自動販売機は100円硬貨しか使えないからです。1000円札は使えますが、100円札や500円札は使えません。
 
 つまり日本では硬貨が前提となって自動販売機があるのです。もちろん中国でも自動販売機はありますが、極めて少ないです。中国ではおもしろいことに財布を持たない人が多いです。ズボンのポケットなどから、無造作に紙幣を出して払います。最高額紙幣の100元札(1200円くらい)でも丸めてポケットに入れています。
 
 ある学生さんに聞いたら、中国ではスリが多いので、財布だと抜き取られやすいからだそうです。現金だとどれが高額紙幣かわからないからだといいます。事実様々な紙幣をごちゃごちゃに持っている人が多いです。もちろん高級デパートなどではほとんどカードで支払っています。もし硬貨だとチャラチャラ音がするし、ズボンに入れるには重いので紙幣が好まれるのだと思います。
 
 自動販売機が少ない理由は小さな店を守るためだと思います。日本では清涼飲料水はほとんど自動販売機で買いますが、中国では小さなお店が売っています。とにかく人口が多いですから、その売り上げもばかになりません。もし、自動販売機にしたら、小さなお店の売上は大きく下がるでしょう。煙草にしても同様です。
 
 また小さな飲食店ではレジなどないので、店の人が札を手に持つかカバンにいれています。最近は減りましtが、以前バスの中で切符を売っていた頃は車掌さんは全員手にお釣りの紙幣を持っていました。おじさんの大学のスクールバスも現金かカードなのですが、車掌さんはお釣りの紙幣を手にもって対応しています。
 
 これが硬貨だとそうはいきません。器用に紙幣を取りだして次々にお釣りを出していきます。それに費用から考えても紙幣の方が硬貨より安くできます。金属の値段が上がっている現在紙幣を硬貨に変える動きはなさそうです。もちろん大勢の人が紙幣を使うので紙幣はぼろぼろなものがあります。また破損の多い1元札や1角札は結構新札も多いです。
 
 ちなみに紙幣は1角を最低価格に5角 1元、5元、10元、20元、50元、100元となります。(日本の10円、50円、100円、500円、1000円、2000円、5000円、10000円に対応すると考えれば元との比較がしやすいです。)中には古い時代の5角なども混じっていることがあります。一瞬偽物かと思うのですが、店の人が平然と出すので、信じています。100元は偽札が多いので、必ず確認します。何と本物かどうかを調べる機械まであるのです。
 
 今日はツマクマは体操教室に行きました。おじさんは今日までのんびりして明日からまた授業です。