新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

歌楽山登山

 今日は曇りの予報だったのですが、とんでもない話で晴れになってしまいました。そうは言っても今日は後述するように近くの山へ登山(ハイキング程度)に行ったので、木陰を通る時は涼しかったです。
 
 さて、漁船問題は船長の釈放ということになりましたね。事件自身はそれほど難しいものでないので、(日本側から見ると悪質ですが)地検も捜査・起訴という判断を基準に考えたのだと思います。上海在住のどなたかも書いていましたが、日本国内で騒がれるほどの動きはこちらではありません。以前書いた通りテレビでの扱いも小さなものです。(新聞には大きく取り上げられていますが、農村など地方ではテレビニュースが最大の情報元です。)
 
 地検も法務大臣の指揮権発動以外は、全て検察自身の判断なので、政治的圧力がかかったとは思えません。もし、それがとできるなら、小沢さんの政治資金問題など起こらないでしょう。検察といえども国の一機関なので、国際的な事件なら、その判断にも国際情勢が影響することはあり得ます。
 
 まあ何であれ事件が沈静化すれば中国在住者としてはありがたいです。さて、今日はそのような事件と関係なく、以前から行きたかった近くの山に登りました。おじさんのマンションからバスで20分くらいのところに登山口があります。以前(2年前の11月下旬)行った時はケーブルカーが止まっていましたが、今回は動いていました。(料金は10元120円くらい)この時は登りませんでした。
 
 海抜は最高峯で690メートルくらいです。単独の山でなく帯状に広がっています。その一部はいつもおじさんが通っているD区へ通じるトンネルの上まで続いています。ガイドはいつもお世話になっている学生さんです。単独やツマクマと二人では何かあった時困るのでお願いしました。ツマクマは登山は無理なので、マンションで休憩です。
 
 ケーブルの横に道があって大勢の人が登っていました。高齢者から子供まで登っていて、市民の散歩コース感覚です。一応国家3Aクラスの観光地です。ケーブルのすぐ横には、四川外国語学院のキャンパスがありました。頂上から見ると新入生が軍事訓練をしていました。登りは1700段の階段です。結構急で足に自信のあるおじさんと学生さんも何度も途中休憩しました。
 
 頂上までは無料で、その先に施設があってそこに入るのに10元必要です。散歩コースの人はここで引き返します。おじさんたちは初めてなので施設のあるエリアへ行きました。最初の施設は何と崖登りです。ロッククライミングの初級コースのようなところです。高所恐怖症のおじさんはもちろんパスですが、学生さんは楽々と登りました。ちなみに施設3ケ所共通で30元(約420円です。)30歳台の女性も2人チャレンジしていました。
 
 日本では考えられない施設だし、30歳台の家族連れのおかあさんのような人が登ることはありません。次に行ったのは、滑車のようなもので一気にふもとまで下る施設です。体に安全ベルトのようなものを付け、滑車にそれをフックで掛けて、ロープを伝って一気に降りるのです。使い終わった滑車などはケーブルでまた頂上に運びます。もちろんおじさんはするはずもなく、これも学生さんだけです。学生さんもすごいスピードでとても怖かったと言っていました。
 
 最後の施設はアスレチックのようなものです。これは余り怖くなさそうだったので、おじさんも学生さんと一緒にやりました。ところが、中国は施設を作った後余り管理をしないので、一部丸太が腐っているのが見えたりしてちょっと怖かったです。もちろん太りロープで安全ネットが作られているし、そんなに高い位置にはないのですが、それでもぐらぐら揺れる丸太のアスレチックは怖かったです。
 
 こうして、子供のように楽しみました。本当は尾根沿いに先の方まで行きたかったのですが、ルートが分からないのでやめました。この山の近くに白公館と言ってかって国民党の有力者の別荘があって、後に共産党政治犯専用の監獄になっていました。国民党がおじさんの街を撤退する際ほとんどの政治犯を処刑したのです。その処刑された政治犯の家族の少年は、最年少の犠牲者(中国では烈士と呼びます。)なのだそうです。その墓は烈士墓と言って記念公園や記念館の中にあります。(巨大なモニュメントもあります。)
 
 おじさんの街の歴史的な場所として観光コースにも組み入れられています。ちなみに、その際近代史で勉強した西安事件の中心人物張学良もここに監禁されていたのです。大勢の人が見学に来ていました。日本と違って過去のことを簡単に忘れる国ではないのです。
 
 明日は午前中は予習と作文添削、夕方からは音楽会に行く予定です。