新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

証拠改ざん事件再考

 今日は日曜日にもかかわらず、こちらは平日勤務です。大学だけではなく、社会全体がそうです。ですから都市高速道路も朝8時過ぎから渋滞が始まっています。日本では振替休日はあっても、社会全体が日曜日に休日の振替勤務などということはないでしょう。ここが中国のおもしろいところです。
 
 おまけに今日も朝から雨です。雨のため急速に気温が下がりました。街では数日前まで日傘の波だったのに、今日は雨傘と長袖の人が大勢います。おじさんの街はあの漁船問題(問題の列島の名前を書くと、コンピューターの検索にかかる可能性があるので 以前書いたように、世界各国はパソコンメールなど特定の単語によってチェックしています。もちろん中国もその可能性があります。)とは全く無関係に静かなものです。
 
 日本語学部の学生さんからも全く質問もありません。考えてみれば、この街から2000キロ以上も離れた場所での話しですから当然でしょう。この街から方位をずらして2000キロを計るとインドの都市になります。中国全土があの漁船問題で盛り上がっているのではありません。テレビのニュースでも釈放の報道は画面でなく、下のテロップ程度です。問題が起こっている間でも午後7時のNHKニュースに該当する中央電視台のニュースのトップは各地の中秋節の報道だったのです。ニュースの扱いから言えば、以前の某国の将軍様の中国訪問のニュースが5分間だとすると、こちらは5秒程度です。
 
 さて、段々改ざん事件の真相が明らかになってきたようです。あの主任検事の人にはどのような処分があるのでしょうか。まず故意と認められると、刑法上の訴追(裁判に訴えられること)が待っています。動機がもし、自分の地位を守るため(捜査方向が間違っていたので、処分されるのを避けるため)であれば、悪質とみなされます。また、検察官という職業上の倫理や責任、またやり方も悪質で反省もないということで、有罪になれば間違いなく実刑(刑務所入り)でしょう。へたをすると懲役3年くらいはくらうでしょう。
 
 私用のパソコンにわざわざ日付更新ソフトを入力して、日付を替えたりして遊んでいて誤って書き変えてしまったと弁解していますが、もし、自分の取り調べている容疑者がそんな話をしたら主任検事は一笑にふしたはずです。そんな子供じみた言いわけが検察官に通じるとでも思っているのかと言ったでしょう。
 
 おじさんのような素人でも分かります。もし百歩譲って、過失と認定されれば次は行政処分が待っています。起訴有罪なら法曹資格を失うでしょうし、懲戒免職です。過失と認定された場合でも、重大な証拠を私用のパソコンに入力して、裁判の行方に重大な関係のある日付をいじること時代重大な職務上の逸脱行為です。
 
 主任検事のいうように、日付を更新できるソフトがあって、本当にそれが可能か試したのであれば、当然上司にその必要性を申し出て、証拠のフロッピーを扱うべきです。どこの公務員でも職務上重要なデーターを私用のパソコンで操作することは厳重に禁止されているはずです。仮に仕方なく私用のパソコンを使用してもそのデーターは決して個人で持ち帰ったりすることも厳重に禁止されています。(学校に勤務している時は、答案でさえ自宅で採点することは禁止でした。また、成績データーも校外に持ち出し禁止です。)
 
 捜査関係者ならこんなことは当然なことで、過失であっても主任検事は停職6月はくらうでしょう。また、上司の行動も不可解です。昔ある銀行では後ろ傷は非難されるが、向う傷は容認されると聞きました。つまり積極的にやった結果でた過失は見逃すということです。多分特捜部にもそのような雰囲気があったと思います。
 
 しかし、いくら仕事に熱心であっても、ルール違反は許されません。一度公になった限り上司の部長も次席検事も検事正も多分行政処分があるでしょう。部長と次席検事は事実を確認しながら放置したので、多分停職3月になるでしょう。もし、故意であることを知りながら(うすうすであれ)見逃したのであれば、刑事訴追で執行猶予付きの有罪判決がでる可能性もあります。
 
 同僚検事からの訴えもあるのですから、完全な過失であると認定するのは難しいと思います。漁船事件は完全な解決はないし、時間をかけて沈静化させるしかありませんが、こちらの事件はきちんとけりをつけてもらいたいものです。
 
 今日はいまから午後の授業です。2時半から4時10分まであります。