中国テレビ番組短信 - 新おじさん教師のひとりごと

　今日も雨でした。このところ気温の低下が著しく、今日はとうとう長袖を着て大学に行きました。先週まで半そででクーラーまで入れていたのですが、今週はパジャマも長袖にしました。気候の激変のおかげで、昨日から風邪をひいてしまいました。昨日は、熱つ熱つの鍋（なんと水炊きがおいしい季節になっているのです。）を食べ薬を飲んで今日は元気を回復しました。鍋の材料は全て中国産でポン酢だけ日本からの持ち込みです。

　今日は、昨日突然学生さんから、国慶節後の金曜日の授業を明日に振り替えてほしいと言われ授業をすることになりました。今日の授業は10月8日の分なのです。おじさんは大学に変更の手続きができないので、学生さんが教室を確保し、教務に連絡して、無事今日終わりました。

　さて今日は、中国の最近のテレビ番組についていくつか書きます。まず中国のニュース番組から書きます。中国では全国版のニュースと地方版のニュースがあります。おじさんが見る全国版（と言っても時々です。）のニュースは午後7時からやっているものです。日本でもその日一日のまとめとして午後7時のニュースがありますが、これと一緒です。提供はCCTV（中国中央電視台）です。電視台は中国語でテレビ放送局の意味です。

　最初はまじめに見ていたのですが、何回か見ているうちに見なくなりました。実はこの時間のニュースの内容がおもしろくないからです。昨日のニュースで言えばまずトップニュースは温家宝首相が国連で演説したもので、その次は環境問題のニュースです。後は中国首脳が各国の代表と会見したニュースです。海外ニュースもありますが、何とイギリス連邦諸国の総合運動会があったとか、誰それさんがギネスにのる記録を打ち立てたというニュースです。中国の首脳はテレビで見る限り外国の政治家と会談したり、外国訪問をいつもやっています。これが仕事の中心のようです。

　あれっと思われた方もあるでしょう。そうです某列島の問題など地方・中央含めて全く報じられていません。もちろん日本大使館の報道担当者やマスコミの駐在員も知っているはずですが、なぜだかこのことは日本ではニュースになりませんね。嵐吹く海面と同じです。嵐は海面だけで、海の底では全く波静かなのです。しかし、異邦人（外国人）は波騒ぐ海面（表面）を見て大騒動しているのです。底流は静かなものです。

　ニュースは日本では中央（東京）から出る全国ニュースが中心で、地方のニュースはほんのわずかですが、こちらでは、地方ニュースが中心です。各地の放送局（雲南テレビ・山東テレビなど）が同じ時間に地方ニュースを流します。日本と同じ午後6時ｋら7時の間です。朝も７時からやっています。30分番組です。

　昨日、前述した内容を裏付ける番組がありました。「世界博里的洋明屋」という番組です。意味は「上海万博の明るい話題」くらいでしょうか。番組の専門チャンネルは「都市」です。中国には音楽専門チャンネルとかスポーツ専門チャンネルなどの他にこのような専門チャンネルがあるのです。詳しくはツマクマのブログ「チャレンジおばさんの中国日記」に書いてあるので見てください。京劇専門チャンネルもあります。

　何と日本人の家族3人が出ていました。この家族は毎日万博に行っているのです。その3人に上海のおばちゃん視聴者のような人が質問します。また、3人の住んでいるマンション（短期賃借）を司会者が訪問したり、会話を漫画にしたりして盛り上がっていました。サブタイトルは「世界博のおばちゃん」です。中国人の視聴者は、中国人でも毎日行かないのにすごいと感心したり、日本政府からお金を貰っているのではないですかと聞いたりします。（もちろん政府からお金を貰ってなどいませんが。）

　中国人視聴者がストレートにいくら遣いましたかと聞くと、返事は30万元（300万円くらい）遣ったと答えていました。夫婦は60歳くらいで息子さんは30歳くらい、息子さんは中学の先生でした。中国の人は遠慮がないので、息子さんに幾らくらい給料を日本でもらっているのですかと聞きました。３５万円くらいと答えていました。息子さんは、お嫁さんがいないので、視聴者の皆さんお嫁さんになってくださいとテレビに呼びかけて、全員で大笑いしていました。

　さすがにびっくりしました。某列島の問題が日本中を騒がせているのに、中国の午後８時台の番組では、のどかにこんな放送をやっているのです。もちろん中国中の人がこの番組をみているのです。視聴率３％としても１３億人の人口ですから、視聴者の数は数千万人になるでしょう。その後この番組に抗議が殺到したという話も聞きません。（当然ながら、中国の全てのテレビ番組は政府がチェックしているはずです。）

　思うに日本のマスコミは、視聴者の意向を受けてニュースを作ったいるような気がします。もし、どこかの放送局が今おじさんが感じていることを大々的に流せば、抗議の電話が殺到するでしょうね。マスコミの駐在員が、おじさんが感じているのと同様の内容をニュースとして日本の本社に伝えても握りつぶされるのがおちです。そんなニュースを日本の視聴者は願っていないからです。

　今日は午後７時から大学である音楽会（女声歌手の独唱）へ行きます。