新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

日本留学について

 昨日から曇り空だったのですが、午後からとうとう雨になってしまいました。今日は後述するように卒論指導学生(日本のゼミ生のようなもの)さんが日本に留学しました。それで空港まで見送りに行き、買い物や昼食の後(昼食は繁華街のマクドナルド)散髪に行きました。
 
 マクドナルドは近くの繁華街に2店舗あります。外資系のファーストフードショップとしては、他にケンタッキーフライドチキン味千ラーメン(九州熊本が本家)、ピザハット、上島コーヒー、スターバックコーヒー、ハーゲンダーツなどがあります。外資系ではありませんが、回転寿司やたこやきなどもあります。
 
 散髪はこちらに来て大学構内の散髪屋さんに行っています。洗髪、際剃りもしてくれて10元(約120円くらい)です。お世辞にも上手とは言えないのですが、何も言わなくてもそれなりにやってくれるので、この2年間中国にいる間はそこに行っています。(日本の1000円散髪のイメージに近いです。)
 
 繁華街に出れば30元(360円くらい)でやってくれる店もあります。なかなかおしゃれな散髪屋さんや美容室もあります。中には朝礼などをやっている店もあります。店の数も半端でなく多いです。
 
 さて今日は日本留学の話です。こちらの大学に来て、最初の年日本留学についていろいろ質問されましたが、全く分かりませんでした。大学については、日本にいた時進路指導部長(正式には進路指導主事)をしていたので、日本中のほとんどの大学のランクと内容については知っていました。
 
 しかし、留学となると話は別で、事実調べてみるとなかなか難しいようです。一つは手続きの問題です。日本から中国へ留学する場合、それほど厳しい条件はないのですが、逆に中国から日本に留学する場合、相当面倒な手続きが必要です。(提出書類もたくさんいります。)先日学生さんの留学ビザを見せてもらいましたが、写真つきでした。それに日本と中国の物価水準が違うので費用負担も大変です。たとえば、日本の十二万円は少なくない金額ですが、それほどの額でもありません。しかし、中国では十二万円は一万元くらいで、農村だと1年間の収入にも相当します。
 
 おじさんの就労ビザ(1年有効)もツマクマの旅行ビザ(3ケ月有効)も写真などもなく、手続きも簡単でした。また、受け入れ先を見つけるのも大変です。学生さんの場合、留学生向けの大学院入試は2月しかないので、それまで、別の日本語学校へ入学するようにしました。
 
 欧米であれば9月新学期なので、6月に中国の大学を卒業して大学院入試を受けることができるのですが、日本は4月新学期なのでそうもいきません。それに早めに日本に行って準備しなければとても合格はおぼつきません。留学生向けの院試でなければ、これまでの勉強内容や語学力から考えて無理なのです。それで、こんな時期に日本語学校へ留学したのです。学生さんは2月に大学院入試を受験します。
 
 それに、大学院の場合、事前に指導教官をしてくれそうな人の承認がいるのです。一般の大学入試と違って、入学前に自分の大学院で指導できるかどうかの審査があるのです。これにパスすると、大学院の成績が少しくらい悪くても合格するようです。(大学卒業程度の学力なのでそれでも良いと思います。)
 
 逆に言えば、事前に先生の方の承諾がない場合、その大学院を受けても合格の可能性が極めて低くなります。ですから、承諾してくれる先生を探さなくてはならないのです。それは大学院に不合格の場合にもあてはまります。もし、不合格なら別の大学院を受験するか、その大学院の研究生にならなくてはなりません。
 
 研究生の場合も同様です。指導教官の承諾が必要なのです。見も知らない中国人の学生さんを受け入れてくれる先生を探すのは大変なのです。もちろん、どこの大学院でもよいというのであれば、受け入れてくれるところはあります。しかし、偏差値の低い大学の大学院の場合、修了しても就職が難しいのです。
 
 今は大学院修了生が有り余っているので、よほど偏差値の高い大学院でなければ、たとえ中国であってもあるレベルの大学の先生になるのは難しいのです。どこの国でも大学教員を目指すのは大変なようです。
 
 明日は休業日なのでのんびり過ごします。