新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国最近のニュース様々

 今日は薄曇りのまま推移しています。昨日教え子さんが日本に行ってすっかり寂しくなっていたら、すぐにネットが接続できてスカイプもできるようになりました。彼女の話では、東京の今住んでいる寮(北区)の近くは人が少なくて静かだと言っていました。
 
 東京とは言っても、全ての街が新宿や池袋の駅前のように賑やかではないのですが。学生さんはおじさんと同じ大学構内に住んでいたので、いつもにぎやかだったのです。それに大学の正門の前は幹線道路で大勢の人がいつも通行していたのでそう思うのでしょう。話を聞くと、やはり中国人対象の語学学校なので、生活条件は厳しそうです。
 
 ある省からの高卒者がほとんどなのだそうです。彼女のような国立大学の日本語学部卒業生はいないそうです。これから日本語を勉強して日本で仕事をするか中国で日本語関係の仕事をするのでしょう。
 
 さて、昨日何気なくニュースを見ていたのですが、随分日本とニュースの内容が違うことに気づきました。ニュースでも後述するような、軍事報道と呼ばれる軍事関係専門のニュースもあります。まず昨日おもしろいと思ったニュースは中国でも精神疾患の人が多いようです。日本でもうつ病が社会問題になっていますし、青少年の引きこもりや不登校も問題になっています。
 
 余り知られていませんが、日本の若者には思春期うつ病や若年性統合失調症などもあるのです。それに拒食症なども思春期に発症することもあります。実は中国も社会の現代化とともにこのような問題が発生しているようです。昨日のニュースでも精神的疾患の患者は推定でも1億人近くにのぼるだろうと言っていました。精神病院もおじさんの街に2つありますし、総合病院には精神科もおいてあります。
 
 日本と同じ児童精神病関係の医療科も紹介され、入院患者も写していました。また、精神的な面での障害者に差別的な視線を与えないようにというキャンペーンもやっています。脳性まひの子供や自閉症の子供にも、それが障害だと理解して、偏見で見ないようにと訴えています。
 
 中国は精神疾患や心理治療についても熱心です。もともとソ連の心理学の影響を強く受けているし、1950年代には洗脳という人格変化に関する特殊な研究もやっているので当然です。発展途上国ではちょっと別格です。以前日本で勉強したこともある箱庭療法もやっていました。
 
 さて、今度はおめでたいニュースです。昨日は2010・10・10です。つまり10が3つ並ぶのです。中国では十全十美と言って、十全つまり何事も十美すべて良いという縁起のよい日なので大変な結婚ブームだったようです。どこの国でも基本的に役所は日曜日休みなのですが、この日だけは臨時に窓口を設けて結婚届の受付をしたようです。行列ができていました。式は別の日に挙げて、届けだけその日にした人も多いようです。
 
 さて前述した軍事報道ですが、日本の戦闘機についても報道していました。中国では日本の航空戦力について強い関心があるようです。世界の一番新しいレベルの技術であると報道していました。本当はアメリカが一番なのですが、他の国には少し遅れて提供しているようです。後はインドの戦闘機についても報道していました。
 
 また海上戦力についても日本に触れていました。軍事技術の専門家が解説していました。意外なことに、中国はタイやパキスタンの特殊部隊と合同訓練をしているようです。タイというと中国に対して警戒心を持っているようですが、そんなことはありません。中国には少数民族としてタイ族もいるのです。
 
 これも意外ですが、ロシアとも共同演習を行っています。(かって中ソ論争で険悪な仲になたのですが)また留学生の中にロシア人の人も多いです。これも予想外だったのですが、北朝鮮軍とは共同演習などはやっていません。それに北朝鮮の軍事問題についてもほとんど触れません。
 
 今軍事報道の中心は国際貢献と災害援助です。国際貢献は中国国民にとっても誇らしいからでしょう。国連派遣の舞台の活躍も多く報道されます。また、医療や災害復旧での軍の活躍は、国民にとって頼りになることの証だと思います。
 
 軍事報道も含めて全ての軍事番組はスポンサー付きの民間放送です。政府の宣伝番組ではありません。ある大手お酒メーカーがスポンサーになっています。このチャンネルは軍事報道の他は農業番組が多いのでちょっと不思議です。明るい農村のような番組の後突然軍事報道になります。その後はまた全国の天気などです。
 
 もちろん日本の防衛駐在官の方は全てビデオに録画して分析していると思いますが、中国の戦車や飛行機、それに大砲などが惜しげもなく公開されます。軍事マニアの人には楽しめる番組だと思うのですが、残念ながら日本では見れないと思います。
 
 明日からいよいよ授業です。