新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国の利上げについて

 今日も暖かい日でした。街では半そでの人も結構いました。今日はショックなことがありました。携帯をトイレに落としてしまったのです。浄化槽まで直行してしまい取り上げることができませんでした。がっかりです。電話番号は以前と同じものを使えるそうなので少し安心しました。
 
 領事館筋の情報では、おじさんの街でもデモをするとの噂があります。未確認なのですが、今週の土曜日にやるという噂と火曜日にやるという噂の二つが出ています。困ったものです。この数日落ち着いているのですが、まだまだくすぶっているようです。
 
 それから大学の外事処(外国人教師担当部門)からメールがあって、人口調査があるようです。これは中国人だけでなく、中国在住の外国人に対しても行われるようです。名前や生年月日、いつ頃から住んでいるのか、またどんな仕事をしているのかなどだそうです。日本でも国勢調査があったようですが、おじさんたちは住民票がないので、パスです。
 
 さて今日は中国の利上げの影響について書きます。このところ、食事ネタが続きましたが、今回はまじめな経済ネタです。今回の利上げはサプライズ(驚きを持って相場で受け入れられること)でした。アメリカの株式相場も急落し、日本の株式相場も後を追っています。
 
 狙いはインフレ懸念を打ち消すためだろうと思います。中国では不動産バブルがひどいようです。おじさんの大学の先生もいくつかマンションの部屋を持っています。もちろん投資目的です。と言っても空き部屋にするわけにいかないので、人に貸しているようです。
 
 他の先生もリゾートに部屋を持っている先生もいます。すでにマンションのローンを払い終えた人が、次に新しい部屋をローンで購入しているようです。確かに日本のようなバブルほどではありませんが、(日本の時は全国が不動産バブルに沸きました。中国は大都会だけです。)大きな社会問題になる可能性がありました。
 
 それを防止する意味で利上げをして、銀行貸付を難しくしたのだと思います。それ以上にあるサイトでも言っていましたが、人民元切り上げ回避の狙いもあったと思います。利上げをすればほとんどの場合、利上げした国の通貨は上昇します。金利差を狙って、外国からその通貨を買う動きがあるからです。
 
 ですから本来なら利上げ=通貨高になるところです。しかし、人民元は政府が為替管理をする管理通貨なので、簡単には元高にはならないのです。逆に今回利上げしたことで、人民元切り上げを求めるヨーロッパやアメリカに対して、言いわけができるのです。
 
 なかなかうまいやり方です。これだとこれから後人民元切り上げを迫れなくなります。アメリカも日本も金利をゼロ近くまで下げている中での切り上げなので、一層難しいでしょう。中国は金利を上げてもいろいろな形で通貨が出回るようにできると思います。このあたりが、経済全てを原則として政府が仕切っている国の強みでしょう。
 
 日本やアメリカのように政府から中央銀行が独立している国ではこうはいかないと思います。ただ日本の株式市場は値下がりしていましたが、それほど大きなものではありません。やはり、利上げの影響は小さいとみているのでしょう。それに金利引き上げにともなう為替相場の変動に対応するため、とりあえずドルを持っておこうという動きもあって、円高も一服というところです。
 
 中国の金利引き上げがどの程度中国経済の成長に影響を与えるかは、これから注目しなければなりません。もし経済に陰りがでるようだと、日本にも影響がでてくるでしょう。金利を上げれるということは、それだけ経済が活性化しているということでもあります。
 
 うまくいけば不動産バブルを抑える一方で経済成長を安定的に持続できるかもしれません。上海万博もまもなく終わり、いよいよ中国経済も正念場を迎えると思います。いずれにしても日本の株式相場は来年の春まで上昇傾向にはならないようです。
 
 明日は1週間で一番ハードな日です。ツマクマは繁華街でスペイン料理の会食会です。