新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国人口調査報告

 今日は朝からお日様ピカピカの晴天でした。こんなに青空が出るのはおじさんの街では1年に10回もありません。朝8時に起きて朝日がきらきらマンションの前のビルのガラスに反射しているのを見てびっくりしました。こんなことは、ほとんどないのです。
 
 今日は色々おもしろいことがありました。まず今盛んに行われている会社説明会(招聘会)についてです。以前書いたように、おじさんの大学は国立大学(中央政府直轄大学)の上創立80年の伝統のある大学で、もともと理系の大学を基礎にできているので、理系の学生さんは引く手あまたです。(周恩来がおじさんの大学で演説したので、その場所には像が立っています。また、おじさんの市に温家宝首相が来た時、おじさんの大学のD区を見学しました。)
 
 今日驚いたのは、主教学棟(楼)の前にVWが6台アウデイが6台並べてあったことです。大学で自動車販売をするとは珍しいと思い、話しの種に値段を見たら、何も書いてありません。もちろん性能などについては詳しく書いてあります。ふと正面を見ると、何と自動車会社の就職説明会の会場でした。建物の前面の広場に並べているのです。メーカーか販売会社かわかりませんが、日本では考えられないことです。
 
 さて、今日のブログは、中国で行われる人口調査についてです。今日、朝D区に行こうと思って、バス停(スクールバスの)で待っていると、そこの掲示板のつぎのような大きな張り紙がしていました。タイトルは「○○市第6回全国人口普査公告」と書いてあります。「普査」は調査の意味だと思います。おじさんも外事処から調査があると聞いていたので、興味を持って読んでみました。なんと言ってもおじさんは、中国古典文(漢文のこと)を38年間も教えていたので、本気で読めば結構内容が分かります。
 
 まず対象はこの街に住むか仕事で来ている「自然人」と短期滞在(滞在は停留と中国語で書いたありました。)者を除く外国人です。おじさんはこの街に2年以上住んでいるので当然該当します。ちょっとひっかかったのは「自然人」です。まさか「人工人」はないだろうにと思って、授業の時学生さんに聞いたら何と「法人」に対して「自然人」と言うのです。日本でいう「人」(ヒト)の意味です。(法律用語だそうです。)
 
 調査内容は「姓名・性別・年齢・民族・受教育程度・行業(職種・サービス業医療関係など)・職業・移動活動・・今の住所に住む前の状況 例 A町から今の住所に引っ越しした。) 社会保障・婚姻・生育・・干支・死亡・伝房状況・・何階の何号室に誰と住んでいるのか)などです。随分日本の国政調査と違いますね。
 
 おもしろいのは、調査の目的です。中国語なのですが、日本語に訳すとこのようになります。「人口調査は社会の持続発展にとって重大問題である。・・各種の経済社会調査の中で最も基礎的な調査である。」です。なるほどもっともですね。このような大規模な調査は毎年あるわけではありません。おじさんたちは、この街に来て3年目を迎えて初めての調査です。
 
 人口調査で最も有名なのが、あのキリスト誕生のお話しの元になる、ルカ福音書にでてくるアウグスツスによる最初の住民登録です。これは全領土の住民に登録を求めています。詳しくはルカ福音書2章1節から2節にあります。ところでこれを実施する主体は人口普査領導小組(人口調査指導チームまたは人口調査指導委員会)です。基本的には戸口調査のようです。もちろんその調査員は証明書も持っていると書いてありました。
 
 また最後にこの調査は人口調査以外には用いないし、調査員には情報保密義務があると書いてあります。日本の国政調査と同じですね。おじさんは日本の国勢調査を受けず中国の人口調査を受けます。これも何かの縁だと思って応じるつもりです。さすがにこのニュースは日本のマスコミも報道しないようですね。おじさんの読者だけが知っている情報です。(何の価値もありませんが。)
 
 明日は大学院のスピーチコンテストに出場する学生さんの指導と携帯を買いに行くことが主な仕事です。