新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国大学立て看板報告

 今日は早朝まで小雨だったのですが、午後になって何とか上がりました。と言っても薄曇りです。明日は1週間で一番大変な日なので、何とか天気になってほしいものです。明日は資料も多いので、雨だと傘をさして、両手に荷物を持たねばならないので大変です。皮肉なことに木曜日は一番雨の日が多いのです。逆に土日は晴れが多いです。
 
 さてアメリ中間選挙は日本同様与党民主党が苦戦です。やはり経済状況の悪さが響いているのでしょう。外交問題も経済が良ければそれほど問題にならないのですが。これも日本と同じで財政赤字の削減を主張する共和党に負けたようです。おまけに弱者救済のための医療保険改革が、逆に民主党の足を引っ張っているようです。日本の子供手当や高校無償化に対する批判と似ています。
 
 オバマ大統領も滑り出しは支持率も高かったのですが、現在は見る影もありません。日本の首相も同様です。世界的な傾向かもしれません。さて、今日はおじさんの大学の立て看板についてです。おじさんが大学生の頃は、学生運動華やかな頃で、大学正門には独特な字体で書かれた、過激派の立て看板が立ち並んだものです。現在は大学の管理が厳しいので、そんなものはないでしょう。今は余り立て看板は日本の大学では見かけないようです。(特に大学側の出す看板は)
 
 おじさんの大学は、大学本部や総合教学棟のあるA区の正門前に多くの立て看板があります。(B区やC区にはほとんどありません。D区は学生の出す看板がほとんどです。)中国の大学の特徴は大学当局の出す立て看板もあることです。もちろん学生が勝手に立て看板を出すことなどできません。正門前には大学の警備員がいるからです。
 
 具体的に言えば、大学当局(特に中央政府や地方政府の通達など)が出すものが一番多いです。中央政府関係では「2010年冬季征兵政策簡介」(2010年度兵士募集に関する通達)があります。これは志願兵募集の通達です。党関係では「党第17会5中全会報告」(党の中央委員会全体会報告のようです。)があります。地方政府関係では「農村戸籍から都市戸籍への転換について」(学生の中には都市戸籍がもらえるのに、農村戸籍のままの学生もいます。)の立て看板があります。
 
 農村戸籍から都市戸籍に替えることのメリットや農村での権利を失わない(土地利用権など これまでは農村戸籍から都市戸籍に替えると農村に帰っても農業ができないのです。)ことが書いてあります。また、政府派遣の国費留学生に関する説明会の立て看板もあります。
 
 大学関係では「大学生科研訓練計画優秀題目一覧」(科学研究における優秀研究計画題目)があります。これは、学生が提出した科学研究計画で優秀とされた題目の一覧です。おじさんの外国語学院関係では「ドイツ語の有効な言語習得計画」が挙げられていました。おもしろいのは、「大学心心向融活動」(大学の心の相談活動)の看板もありました。心理学の専門家が相談に乗るようです。
 
 また、学院(学部)関係では計算機学院(コンピューター学部)の学生組織が「宣偉人語録」(偉人の言葉を朗読する会)を行うとして、看板が出ていました。これ以外にこれまで、芸術学部の独唱会や各学部の代表による演劇会などが出たことがあります。(D区では学院対抗スポーツ大会の看板があります。)
 
 次は講演会や外国留学に関する案内です。大きな看板が出ていたのは「ニュージランドロイヤル科学院」の院士の人が来て科学研究の講演会をするそうです。このような外国や国内の有名人が来てよく講演会があっています。同じ講演会でも「大型励志講演会」はちょっと趣が異なります。内容は漢字を見れば分かる通り、皆の志を励ます講演会なのです。講師は両足を失い、ボードに載って歌を歌ったりして活躍している人の講演会です。
 
 留学関係では昨日書いた日本の東北大学留学説明会などです。今の状況を考慮してか、一日で東北大学の看板は撤去されました。それに比べて「アメリカ百年名校修士現場説明会」の看板は1月くらい出ています。また「大学生暇期アメリカ留学」(休暇中だけの短期留学)の看板も出ています。アメリカ留学は、中国では注目の的なのです。
 
 大学には、日本のような掲示板はありません。教務や学生向けの情報(休講情報や教室変更など)は全てインターネットの大学のサイトで確認します。おじさんたちもパスワードを持っていて、それで教務関係のサイトに入って、学生名簿や時間割等を確認します。成績も基本的にはネットで入力します。
 
 今日は中国の大学のある風景を紹介しました。明日は1日D区で授業です。