新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国観光地おもしろ報告

 今日は1日曇り空でした。相変わらず忙しい毎日です。昨日はこれから書く観光地へ出かけたし、今日は日本にいる指導学生(ゼミ生)さんために大学院入試予想問題の解答を作りました。これは古代から現代までの文学・思想・言語に関する過去問から、予想問題を作っているのです。今中世まで終わり、週末に近世を作ります。
 
 そうすると残りは近代と現代になります。それが終わると、今度は全く学習したことのない日本語教育分野に挑戦します。自分の勉強にもなるし、40年前に大学の学部で勉強したことの復習にもなっています。今一つは、4年生の学生さんで、卒業後日本の東北大学の経済学部の大学院への進学を希望している学生さんの研究計画書を添削しました。経営学を希望していて、ベンチャー企業の研究をしたいそうです。
 
 さて、昨日はある観光地へ行きました。ここは以前にも行ったことがあるし、ブログにも書いたことのある場所です。中国のおもしろさは、行く度に新しい発見があることです。以前ある方から、中国にあって日本にないものは何かという質問がありましたが、この観光地でも意外なものを発見しました。それについても書きます。また、まさか中国にないだろうと思ったものが、思いがけずあったことについても報告します。
 
 この観光地については、ツマクマのブログ「チャレンジおばさんの中国日記」に写真が掲載されると思うので、そちらも見てください。この観光地は先日日本のテレビでも紹介されたようです。(日本にいる親類から連絡がありました。)そもそもは、古い港町(嘉陵江という長江と合流する江に面している。)で、磁器を積み出したので、磁器口と呼ばれます。
 
 火曜日の午後に行ったのに、大勢観光客がいました。観光地は観光客がいないとつまらないので、良かったです。それにしても、皆さん仕事があると思うのですが。入り口には、この古い街(古鎮と中国語では言います。)の有力者の旧家があります。5元(60円くらい)の入場料を払って以前入ったことがあります。清代の建物なのだそうです。値段の割には見ごたえがありました。
 
 実はこの街には私塾があって(幹林院と呼ばれます。)そこから5人の科挙合格者(科挙は過去の中国の上級公務員試験です。)が出たのだそうです。おじさんは昔から科挙の難しさを知っているので、すごいと思いました。3人はあの有力者の子供さんで、残り2人が街の人です。今で言えば、小さな塾から5人の東大入試兼国家公務員上級職兼司法試験合格者がでたようなものです。
 
 以前は日本語や英語、韓国語の説明文はなく、古典中国語(漢文)で説明が書かれていたのですが、今回は中国語以外に4つの言語で説明板が出ていました。どこに行ってもこの4つの言語で説明や注意が書かれています。日本人観光客が将来来ることを前提に説明板を作ったのでしょう。高電圧注意も日本語で書かれていました。
 
 観光客に向けて、トイレもきれいに作り換えていました。日本のちょっとした観光地よりきれいなトイレです。さて、中国しかないもののひとつです。何と射的ならぬ砲的がありました。射的は小銃で的撃つのですが、何とこちらには、大砲や機関銃で的を打つゲームがあるのです。本当に小型の大砲の形をしています。旧日本軍の速射砲程度の大きさがあります。弾はテニスボールです。エアーで発射します。発射音は相当遠くまで聞こえます。1回弾が6個(ボール6個)で10元(120円です。)射的は大体3元(36円くらい)ですから、結構高いです。
 
 でもさすがに皆さん遠慮してやる人は少ないです。また、嘉陵江を見ながら、お茶を飲むこともできます。緑茶で15元(180円くらい ラーメンが6元程度なのでちょっと高いです。)です。ガラスのコップにお湯を注いでくれます。(何回も可能)何と、観光地で、お茶を頼んで、観光客が4人トランプをしていました。日本ではわざわざ観光地に行ってトランプをする人はいないと思いますが。その上、4人はテーブルに1元札を積み上げています。誰が見てもお金をかけているのです。
 
 でも全然平気です。逆に日本と同じものを見て驚きました。まず目についたのは、「金魚すくい」です。日本と違って網ですくっていました。薄い紙を貼った道具ですくう日本とは大違いです。また、お化け屋敷もありました。「地底迷宮」という名前です。中国の人は意外と怪奇がすきなのです。もう一軒別のお化け屋敷もできていました。観光地なのに何故か易をやる店も何軒かありました。それに刺青の店もあります。観光地で刺青をする人などいるのだろうかと思いました。
 
 易の店は結構人気で人も入っていました。日本では、すたれた「もぐら叩き」ゲームもあちこちにあります。それから、繊細な飴細工もあります。目の前で餅や飴を搗いていたりします。行列のできる有名な揚げ菓子の店もあります。ここはこの街一番の大人気店です。観光シーズンには1時間以上行列待ちの店です。
 
 最高に驚いたのは、何と文化大革命の記念グッズを売る店です。あの毛沢東語録毛沢東バッチを売っています。それに、店内では林彪の演説をテレビで流しています。若い人は関心がなさそうですが、中年以上のおじさんたちが、懐かしそうに見ていました。もう中国もそんな時代になったのです。
 
 ちょうど、今の団塊の世代が大学紛争の時代を懐かしむようなものなのでしょう。ツマクマは日本に持って帰るおみやげを買いました。前に来た時より確実に値上がりしています。中国は日本と違って今なおインフレが進行しているのです。
 
 明日は地獄の木曜日です。