新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

軍備拡張競争の懸念

 今日は午前中はD区で午後はA区と綱渡りのような1日でしあ。昨日は午前7時から午後8時過ぎまで外にいたりしたので、やっと1週間が終わった感じです。来週までこれが続きます。その次の週からは少し楽になります。まあ日本で仕事をしている方は何をいまさらということになりますが、中国に来てからすっかりだらけてしまいました。それにまもなく63歳なのでぼちぼちやっています。
 
 さて、相変わらず北朝鮮情勢は不安定です。以前も書きましたが、中国としてはどんなことがあっても北朝鮮を崩壊させるわけにはいきません。それを知っているからこそ、北朝鮮はあのような強気になれるのです。特に中国の場合朝鮮戦争に参加した兵士たちが、まだ生きていますし、退役将軍の中には現役の将軍たちに対する影響力を持っている人もいます。
 
 テレビ(軍事報道番組)でも朝鮮戦争に参加し生き残った兵士たちのことを報道していました。これは明らかに外務部(外務省)や現在の党首脳などと異なって、軍は北朝鮮に親近感を持っていることを示しています。東アジアの安定を第一に考える現首脳陣もこの点はいつも頭に入れておかなければ、難しい問題が起こります。(おじさんでも分かるくらいですから、当然知っています。そのバランスに苦慮しているでしょう。)
 
 それに、朝鮮半島が緊張状態になれば、中国の軍部にとっても軍拡のチャンスとなります。特に中国の鼻先の黄海で米韓軍事演習が行われれば、中国としても不愉快だと思います。このようなことが堂々とやられるのは、自国の海軍力や空軍力が弱きいからだということになります。
 
 現在の経済力から考えれば、特に海軍力の強化は可能だと思います。しかしながら、もし中国の海軍力が増強されるなら、日本や韓国、それにアメリカも海上戦闘能力を高めねばなりません。日本はすでに潜水艦隊の強化をやっています。(中国の軍事報道でも取り上げていました。)今回の事件から韓国でも軍備拡大が叫ばれるでしょう。
 
 ロシアも経済発展に伴って、弱体化した海上戦闘力を高めるはずです。中国のテレビ番組を見る限り、日本にいるとき予想した以上に、軍同士の連携は緊密なようです。特に中央アジアでのイスラム原理主義に共同であたるという姿勢が濃厚でした。共同の対テロ演習も繰り返しやっています。
 
 おじさんは古い人間で、かって中ソ対立や領土をめぐる武力紛争があったから、中ロ関係は弱いとみていたのですが、おじさんの大学にも大勢ロシアからの留学生がいることなどから、外から見るのとはずいぶん違います。(ここでも第二次大戦中ソ連軍の援助を受けたことが大きなカギになっています。実はアメリカ軍から援助されたことも決して忘れてはいないのです。日中戦争のドラマに出るアメリカ軍兵士は中国軍兵士の親友なのです。中国兵とともに日本軍と戦って勇敢に死ぬアメリカ兵の姿が描かれています。)
 
 中国軍部や北朝鮮軍部にとって軍拡競争は望むところです。これまで、日中や米中は経済協力の原則の元安定して友好的なムードでしたが、軍部にとってはおもしろくなかったと思います。ちょうどその時アメリカではオバマ大統領の支持率が低下し、選挙で敗北して国内的にも指導力が弱まっているし、日本も同様な状態になったのです。
 
 ですから、このタイミングで軍事攻勢が起こって当然です。おまけに昔からある世界陰謀説によれば、不景気な時は、思いがけないところから戦争が起こると言います。あながち伝説ともいえないでしょう。完全に鎮静化するまで目が離せないところです。
 
 おじさんは明日土曜日なのでのんびり過ごします。たまっている仕事(試験問題作成や授業の資料作り)をやります。それに買い物にも行かねばなりません。