新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

沖縄知事選と日本の外交

 今日まで休業日です。今日も午前中は大学の仕事です。今日はまず日本概況の近世・近代について資料を作りました。近代は、日中戦争満州国設立の問題などあって、微妙なのでこの2つの字台をセットにして、できるだけ短時間で簡単に済まそうと思っています。
 
 後は現代だけです。今の予定では、第15週までやって、第16週に試験する予定です。日本概況の試験問題については作りました。ただ、おじさんの大学では、試験(A問)と追試問題(B問)の二つを同時に作らなければなりません。今作ったのはA問の方だけです。単位不合格者は、冬休み終了後追試があるのです。
 
 今日はまた来学期の担当科目が送ってきました。例年はもっと遅いのですが、今年は早かったです。多分教科書採択の関係からだと思います。今年は超ラッキーで、中級会話(2年2クラス)日本概況(3年2クラス)と特別指導(高起・・中国語ではこう呼びます。レベルの高い学生を伸ばすの意味です。)です。中級会話は、今回も主任の先生からツマクマにお願いしますと言われました。ですから、後期は授業は相当楽なのです。
 
 ちなみに去年は、日本概況(1クラス)と中級会話(2クラス)、それに応用作文(2クラス)でした。今日は1日雨でしたが、朝食の定番のパンがなくなったので買いに行きました。ついでに、大好きなビールとワインも買いました。ワインはいつも68元(820円くらい)なのですが、今回は奮発して78元(1000円くらい)のにしました。と言ってもなぜか、一本買うともう一本おまけがつくのです。ですから、実質半額なのです。
 
 さて、昨日は沖縄知事選挙でした。現職候補が当選したようです。基地移転問題は焦点になりませんでしたが、現知事は県外や国外移転は無理だと分かっているので、民主党もほっとしたようです。沖縄の基地は中国、北朝鮮をにらむ形で存在するので、県外や国外移転は無理だと思います。その代り、出来るだけの優遇処置を沖縄にしなければなりません。迷惑をかける代わりです。関税無税の地域に指定するとなどこれまで以上の処置が必要でしょう。
 
 たとえ沖縄の県民が反対したとしても、外交・軍事は国政優先で、地域の実情は最大限考慮しますが、最終的には政府の判断に従うしかありません。特に今回のような事件の後では、移転は無理でしょう。今回のいくつかの騒動や事件で分かったことは、日本の外交はアメリカとの協調路線以外無理なことです。
 
 あるグループが主張するような、核武装など百害あって一利なしです。日本が核武装しないまでも、核武装の研究をすればアメリカは日本を見捨てるでしょう。日本外交の強みの一つが平和主義なのです。これがあるから、東アジアだけでなく、東南アジア諸国も安心して付き合えるのです。
 
 過去の戦争の歴史を忘れているのは日本だけです。他の国は忘れてはいません。これは自虐史観と無関係です。中国、韓国だけでなくフイリピンやシンガポールなどでも、底流には日本の軍拡に対する恐れがあるはずです。また再び軍事大国になることを恐れているのです。ベトナムなどもそうでしょう。ですから、もし日本が核武装する片鱗でも示せばアジア全体どころか世界的にも孤立するでしょう。
 
 同時にPTTなどでもアメリカに協力を頼んで中国をけん制すべきだと思います。その際立ちはだかるのが世論や選挙の壁です。日本の政治は今、世論調査政治になっています。農業問題で市場開放をやらなければPTTだけでなく、WTOにしても、何にしても前に進まないでしょう。
 
 農業の市場開放を進めれば間違いなく選挙で負けます。しかし、一端交渉を始めれば、政権交代があっても継続可能なのです。政権を失うことだけを恐れ、世界の中で孤立してはなりません。政権交代が起これば、次の政権与党はまた、同じ問題で苦しむことになります。そこでも再度の政権交代を恐れず、日米同盟の強化や貿易自由化を推し進めることができれば、次の十年は明るくなります。
 
 同時に財政赤字にも手をつけ、消費税を上げなければなりません。このどれをとっても政権与党にとって致命的なものばかりです。その点から言えば今ささやかれている大連立構想は、世論調査政治や選挙恐怖症を乗り越える良い手段かもしれません。まさに赤信号皆で渡れば怖くないです。
 
 明日からいよいよ授業が始まります。